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流浪の戦士ヘイドレクの物語 part4

1 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 03:30:15.23
でもまあ、いいんじゃないか?
掃き溜めにも咲く花はあるさ。

そう語るヘイドレクの目には、涙が溢れていた。


2 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 03:31:46.41
【のび太と悪魔王サタン 〜 東京都湾上副都心・ハルマゲドン伝説】

 [ 第一章 ]

その日、のび太は男子トイレの個室でオナニーをしていた。
のび太がその顔に押し付けてスーハーのしているブツは、あのしずかちゃんのブルマだ。
体育の授業終わりでじっとりと汗ばんだしずかちゃんのブルマは、若い女の体臭でムンムンしていた。
先ほどまでクラス一の美少女が見につけていた宝物の中に、のび太は鼻先を埋め、思い切り息を吸い込む。
思春期に突入した生娘の放つたまらないフェロモンの芳香が、のび太の鼻腔と脳髄をビンビンに刺激する。
「しずかちゃん……ああ、しずかちゃん!」
のび太はそう呟きながら、自らのペニスを固く握り締めた……。

……つい先ほど、休み時間開始のチャイムとともに席を立ったのび太。
ジャイアンやスネ夫の呼びかける声を無視し、そのまま教室を脱兎の如く飛び出した。
さっきの授業時間中もずっとこの興奮を抑え切れなかったのだ。
もちろん授業など耳に届いていない……まあ、そんなのいつものことだが。
黒板に書かれた非線形微分方程式の応用問題を解くように先生に指名されたのだが、
それに大してイラついた態度で「わかりません」と答えたのび太。これで放課後は居残りが決定だろう。
「ふん、まあいい……。」
それよりもポケットの中には先ほどしずかちゃんから失敬した、脱ぎたてのブルマ。
夏の日差しの下でたっぷり汗をかき、少しムレたしずかちゃんの股間を覆っていたブルマだ。
そのことを考えただけで、のび太の胸の鼓動は高鳴る。
もはや五時限目に提出しなきゃならないサンスクリット語のレポートのことなど頭に無かった。
そしてのび太は、全力疾走でこの男子トイレに駆け込んだのである……。

……たまらなくなったのび太はついに、しずかちゃんのブルマを口にくわえ込んだ。
裾に溜まったしずかちゃんの汗から、少ししょっぱい味がする。
「む!た、たまらない!」
既に真っ赤に腫れ上がった己のペニスは、小学五年生にしてはサイズはかなりでかい。
大男の疎チン・ジャイアンや、モロの短小包茎のスネ夫に比べると、そのグロテスクな巨大さは群を抜いている。
その灼熱を帯びた巨大なペニスは、今、のび太の手の中で破裂しそうだ。
「あ、ああっ、し、しずかちゃん!」
脊椎が震えるような感触が伝わり、肛門括約筋が引き絞られる。
そしてその快感は右手で握り締める男根に伝わり、熱く膨張した男根全体が痺れた。
「そろそろ出ちゃうっ!」
そう思ったのび太は口にくわえ込んでいたしずかちゃんのブルマを取り出す。
そのブルマで自分のペニスを包むと、一気に手の動きを速めた。
しずかちゃんのヴァギナに接した布地が、今、己の亀頭を激しくこすり上げる。
しずかちゃんから染み出した女の汁が、今、己の亀頭のカリに擦り付けられている。
「しずかちゃん、ああっ!!」
一瞬、大きく体を痙攣させたのび太。
その直後、のび太のペニスの先端から、夥しい量の精液が放たれた。
熱を帯びた精液はそのまましずかちゃんのブルマの布地に流し込まれ、繊維の隙間にしみこんでゆく……。

……ちょうどそのとき、授業開始のチャイムが鳴った。
「どうせレポート書いてないしさ、五時限目の授業なんてサボっちまおう……」
のび太はしずかちゃんのブルマで自分のペニスを拭い、精液をふき取ると、便座に座ったまま軽く尿をした。
廊下からは、教室に戻る同級生たちのあわただしい足音や、早く教室に戻れと怒鳴る教師の声が聞こえる。
そんな日常の喧騒を遠くに感じながら、のび太はポケットからタバコを取り出して口に咥えた……。

(※なお、当作品における小学校五年生は、現在の19歳に相当するという設定です)


3 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 03:32:42.14
「そういや前に、俺の吸ったタバコの吸殻のせいで、ジャイアンの奴が停学処分になったよな……」
ふと、そのことを思い出して、のび太は微笑んだ。
微笑みながらのび太は、髑髏のレリーフの刻まれたニッケルシルバーのジッポライター
(22世紀製でドラえもんから奪い取ったもの)で、口に咥えたハイライトに火をつける。
大きく煙を吸い込むと、一瞬軽い目眩が起きた。この瞬間がたまらない。
血液中にニコチンが巡ってゆく快感に浸りながら、のび太は煙を天井に向かって吐き出す。

……ようやく興奮が収まり、自分の精液で塗れたしずかちゃんを見た。
濃紺の生地に、べったりと自分の精液が染み付いている。
「どうすっかな〜?」
のび太は悩んだ。このまま持ち帰ってオナニーネタにするって言っても、もう俺のザーメン塗れ。
なら、いっそのこと誰かに変態行為の罪を擦り付けちゃえ、と思いついた。
それと同時に、のび太の脳裏にスネ夫の顔が浮かんだ。
あいつでいいや、あいつのロッカーにでも放り込んでおけばいい、と思い、のび太はもう一度クスッと笑った……。

……廊下に出たのび太は、見回りの教師に見つからないように注意しながら廊下を進む。
もちろん目指すは5年3組のロッカールームだ。すでにクラス全員のロッカーの合鍵は取ってある。
ドラえもんの未来の道具(名前はなんつったけなあ…まあいいや!)でアッという間だ。
通りかかった理科実験室では6年生のクラスが理科実験実習をやっていた。
なにやら常温核融合の実験らしく、重水素抽出装置やフォトンレーザー共振器などがウンウン唸っている。
特殊バイザーをつけたアホ面の上級生たちが、理論物理学博士号を持つ理科教師の熱弁を熱心に聞いている。
「馬鹿だな…こんなのドラえもんを脅せば、ミノフスキー・イヨネスコ型核融合ジェネレーターくらい出してくれるぜ」
嘲笑いながらのび太はそこを通りすがる。

だが、そのときだった。
「のび太くんっ!」
と、呼びかける声がした。その声に、射抜かれたように立ち竦むのび太。額に汗がぶわっと浮かぶ。
……まずい、見つかった!

ツカツカと背後からのび太に近づいて来る足音が響く。
固いヒールがリノリウムの床に当たり、長い西校舎の廊下に響き渡った。
ゴウンゴウンという空調の音と、時折発せられる実験室からの機械音……その中で一際甲高く靴音が響く。
「のび太くん、今、授業中でしょ?」
女の声だ。のび太は恐る恐る振り返る。
そこには鮮やかな白いブラウスを着た、美人英語教師茉莉子先生がいた。
鼻筋の通った端正な面立ち。薫り立つような濃厚な色香がどことなう漂う。
紅のルージュが引かれた口元は僅かに微笑み、だが刺すような視線でのび太を見つめる。
「こんなところで何をしているの、ダメでしょう、授業をサボったら」
そう言ってのび太の目の前まで歩み寄る茉莉子先生。
細身の体から我儘に隆起した乳房が、のび太の鼻先で揺れる。

たしかにまずいことになった……こんな状況じゃ誤魔化しようがない。
担任の谷口に報告が行けば、こんどこそ間違いなく停学だ…のび太の頭は必死に打開策を探る。
「せ、先生はこんなところで、何をしてるんですか?」
結局そんなことしか言えなかった。見回りに決まってるじゃんかよ!
そんなの馬鹿でもわかるはずだ。

4 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 03:33:28.80
ふと、のび太は「全力疾走で逃げる」という選択肢を思い浮かべ、それを実行しようとした。
だが、その瞬間だった。
「私?…うふっ!私もサボりよ」
茉莉子先生は、そう言って妖しげに微笑み、再びのび太の目を見つめる。
なんて熱い瞳なんだ、とのび太の奥の官能がくすぐられる。

「……生理痛だって誤魔化して、5年1組の授業をすっぽかしたの」
熱い瞳でのび太を見つめながら、茉莉子先生はのび太にそういい、妖しげに笑った。
唖然とするのび太。そののび太の表情を楽しむかのように、茉莉子先生は付け加える。
「だからね、サボりッて意味ではあなたと同罪なの。……あ、黙っててよ、のび太くん」
そう言いながら茉莉子先生は懐からタバコを取り出した…ヴァージニアスリム。
それを一本取り出し、口に咥えた瞬間、「あ、ここじゃヤバいか!」と言って、振り返って歩き出した。

それよりものび太は、茉莉子先生の話で動転していた。
無理も無い。のび太もまだ小学校五年生なのだ。
(生理痛……生理痛って、茉莉子先生は今、生理なのか?)
のび太の中で妄想が膨らむ。そして視線は歩き出した茉莉子先生の後姿を無意識に追っていた。
年頃の男子生徒を挑発でもするつもりなのか、切り詰められた短いスカートから長く健康的な美脚だ。
そのグレーのタイトミニの下で、ことのほか肉感的な尻が、歩くたびに躍動するように蠢く。
(ところで生理って……マジすか?茉莉子先生?)
先ほどたっぷりと放精したにも関わらず、のび太の股間が疼いた。
のび太の目線の先には、窓から差し込む午後の日差しの下で蠢く見事な美脚。
そしてそのスカートの中では、生理。女性のあの部分から、出血するんだよな、確か。

すると、
「……のび太くんも、来る?」
いきなり振り返った茉莉子先生が、のび太に向かってそう声を掛けた。
そして自分に向けられるのび太の視線を素早く察し、悪戯に微笑んだ。
そこには美の化身がいた。日差しの中の茉莉子先生はそれほどまでに美しかった。
そしてその顔に浮かぶ微笑は、まるで奇跡のような輝きを放っていた……。

5 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 03:35:55.26
「あっははははは、あはははははは!!」

 :.:.|   : : : :|:.: |//     ヽ    |     |         l ヽ
 :.:.:l;    : : : :|: :|/     ___|_ _ハ     |         |  i
 :.:.:.l;   : : : |:.:|    /゙´ |  / `ト、    |         |  |
 :.:.:.:.l;.    : : :|: |   ′厂xデ≡=V、 |  │        !  !
  ::::::::ヽ    : : | |    〃 |/ __  \`ト、  j        /   !
  .:.:::::::\  : :.|:ト、  ´{ 'j|゙::l;cヽ  Yム/     ,. ´   |
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  :.:.:::::::\ー---三 ̄   _ヘ、___,/..;j/  /     |:   /
  ヽ、_:::::::::\三三三   __,.ヘ / /|       |:  /
  \三三三三三三三ニ-─ ¬ー,〉 ̄ :^|       ヽ{
  ::::::\三三イ',.-''´_,r──‐‐、/   ,ハノ|       `ヽ
  ≧==ミ<く/ /::.:.:.       /   /: : . .'、       ヽ
  玉三三三\/:.:.:.:..      ,.′ ,.′: . .: \      ヽ
  三三ゞ三三三\:.:.:.:..... .. ../  /\_ト、 \  丶      `,
  三三三三ゞ:三三≧==こ´  /|   \ \トヘ、       i
  .三三三三王三不三三{__// |         \ ヽ   l
  三三三三ノ/  |三三三/〃  \           ヽ }   |

6 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 05:03:14.90

 [ 第二章 ]

「……茉莉子先生、ボク、もうダメですっ!」
のび太の巨根を巧みに玩ぶ茉莉子先生の舌技に、のび太はもはや限界であった。
教材用具倉庫にある机の端に腰掛け、のび太はズボンとパンツを下ろした格好で仰け反った。
そののび太の前に跪き、長い黒髪を振り乱しながら茉莉子先生は一心不乱にのび太をくわえ込む。
大きく開かれた胸元から豊満な乳房が揺れている。先ほどまでのび太の顔がうずまっていた場所だ。
たくし上げられたスカートからは、見事なまでに丸みを帯びた臀部が剥き出しになり、のび太の視界の下で蠢く。
その白い地肌が、窓から差し込む西日を浴びて痛々しいほどに白い。
「ああっ!」
ここは人気の無い北校舎…その狭い教材用具倉庫の中に響き渡る喘ぎ声を上げて、のび太はついに果てた……。
体中が震えるような快感が駆け抜け、その疼くような快感がのび太のペニスに伝う。
前立腺の奥から湧き出した熱き迸りが、長く太いのび太の男根を伝い、茉莉子先生に向かって噴出した。
「……んんっ、むんんぐっ!」
のび太を口に含みながら、茉莉子先生は唸った。
口腔内にことのほか大量の精液が満ち溢れ、その熱を帯びた奔流が茉莉子の喉に流れ込む。
小学五年生としては考えられないほどに巨大なのび太のペニスが、茉莉子の口の中で痙攣して暴れた。
若草をすり潰したような生臭さが、茉莉子の鼻腔を刺激する。
その若き生命力を味わい、茉莉子は自分の体の芯が熱くなっていくのを感じた。
机の端に腰をかけたままの格好で、のび太は快感に余韻に浸り、大きく喘ぐ。
そののび太の腰に手を回し、茉莉子はさらに彼自身を深くくわえこんだ。
「あうっ!ま、茉莉子先生!」
のび太は腰を引かせる。茉莉子はそれを押さえ込むように抱きしめ、のび太の太いペニスを吸った。
一滴も残さず彼の雫を吸い出す、彼女の本能がそれを求めていた……。

「……随分たくさん出したわね、のび太くん」
体育用のマットの上で横たわる二人。
茉莉子先生はヴァージニアスリムを一本取り出すと、それを口に咥えた。
「あ、ライター……」
と言いながら、横たわるのび太の上に身を乗り出し、向こう側にあるバッグを探りはじめた。
のび太の目の前に、無造作に晒された丸い乳房が揺れる。
少し汗ばんだ白い肌が、ホコリ臭いこの用具倉庫の中で一際新鮮に輝く。
目の前のこの女の肉体で、自分は初めての経験をしたのだ、と改めて振り返った。
その瞬間、精を放って萎れたのび太のペニスに、僅かだが疼きが走る。
茉莉子先生はライターを取り出すと、のび太の横に座り、タバコに火をつけた。
少し目を閉じ、煙を味わった後、ルージュが滲んだ唇をすぼめて天井に紫煙を吐き出した。
のび太はそんな茉莉子先生の姿を横目で見ていた。
快感の余韻が彼の思考力を奪い去る。力なく横たわる体は、まるで自分のものではないようだ。

そんなのび太を、茉莉子先生は見下ろす。悪戯っ気たっぷりの微笑みを浮かべながら。
「まったく……こんなことしてるなんて、結構可愛いところあるじゃない」
茉莉子先生はそういいながら、のび太が持っていたしずかちゃんのブルマを手にとって見せた。
「あっ!……いやそのっ!それは……」
のび太は寝そべったまま、恥ずかしさのあまり視線を逸らす。
見られたくなく、知られたくない自分の恥部が、このように晒される。
激しい自己嫌悪と後悔の念が、のび太の中で渦巻く……。

7 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 05:06:23.63
「えっと? みなもと……しずか、かぁ。ああ、あの娘ね」
茉莉子は指先でつまんでいるブルマを宙で数度振った。
濃紺の生地に、のび太が放った精液がこびり付き、乾いてカピカピになりかけていた。
「のび太くんは、この娘のこと、好きなの?」
顔を背けるのび太の目の前にそれを突き出し、タバコを咥えながら聞いてくる。
その声はどこか楽しんでいるようで、妙に明るい。
「いえ……別に、そういうわけじゃ」
のび太の口は重い。そりゃもちろん大好きだ。
幼馴染であったしずかちゃんが、思春期を向かえ最近は徐々に女の体になってゆく。
そんなしずかちゃんに、抑えられない熱い思いが沸き立つのを、のび太は知っていた。
今まで意識していなかった原始的な衝動が、のび太の中で激しく燃え上がってきている。
その捌け口を求めて日夜苦悶している……その結果が、これだ。

すると突然、茉莉子先生がのび太にのしかかってきた。
「ひねくれてるのね、のび太くん。……もっと素直にならなくちゃ女の子にモテないわよ」
そう言って微笑むと、茉莉子先生はのび太の唇に己の唇を重ねた。
長い黒髪で視界を奪われた。濃厚すぎる女の薫りが、一気にのび太を包み込む。
茉莉子先生の舌が、のび太の前歯を押し広げた。そのまま中に侵入し、のび太の舌と絡まりあう。
唾液と唾液が交わされる…茉莉子先生の唇から溢れた唾液を、のび太は飲み込んだ。
のび太は思わず先生の首に縋りついた。夢中になって茉莉子先生の唇を求める。ああ、たまらない。
だが、茉莉子先生はのび太の抱擁を面倒くさそうに払うと唇を離した。
のび太の肩を押し、上半身を起こす……長い唾液の糸が、二人の唇の間で光った。
もう一度、二人は見詰め合う。刺すような視線が、のび太に注がれた。
茉莉子先生の目は美しさを越えて、どこか恐ろしい。
無言のまま、ジッと茉莉子先生はのび太を見つめる。緊張し、唾を飲み込むのび太。

すると突然、茉莉子先生の手が、のび太のペニスを握った。
「ううっ!」
まだ勃起しておらず、下腹部で萎れたままの柔らかなペニス。
そのペニスを茉莉子先生の手が揉む…少し冷たい手の指の感覚が、たまらなく心地よい。
「こんなに大きいの、あなたは持ってるじゃない……凄いわ、これ」
茉莉子先生はゆっくりと顔をペニスへと近づける。
「この凄いので、しずかちゃんのことを貫いちゃいなさいよ……男でしょ?のび太くんは」
そのまま肉茎を口に含んだ。肉茎をこすり上げ、陰嚢を丁寧に揉みながら、亀頭に軽くキスをした。
「まだ、時間はあるわ……今度は私を気持ちよくさせてよ、のび太くん」
四つん這いになった茉莉子先生は、のび太のペニスを掴んだ。そのまま己の秘所に導く。
「で、でも……先生もマズいんじゃないですか?」
自分のペニスがゆっくりと茉莉子先生の中に入ってゆく。
熱く濡れた粘膜が、のび太の硬直した肉茎をくわえ込んでゆく。
「忘れたの?私、今日は生理痛で半休なの……」
ついにのび太のペニスが、茉莉子先生のヴァギナに埋まった。
茉莉子先生は顔を顰め、小さく唸る…のび太の肉茎の圧力に、少し驚いているようだ。
のび太は茉莉子先生の膣の熱さを感じ取りながら、茉莉子先生の乳房を掴んだ……。

8 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 05:09:35.08
……窓から差し込む夕日が眩しい。裸のままのび太と茉莉子先生は、用具倉庫の床に横たわっていた。
一体、どれだけのオルガスムスを迎えたのだろうか?
こんな激しい童貞喪失を迎えるとは予想だにしていなかった。
散々放精し、力なく萎びた己のペニスがのび太の下腹部に張り付く。
小学生にしては巨大なペニス…ついには茉莉子先生を貫き、何度も悦ばせた灼熱の凶器は今、
まるで先ほどまでの激しさなどウソであるかのように、静かにのび太の上でその身を横たえている。
さすがに先生もきつかったのだろうか、汗ばんだ女の肌の、独特の匂いがのび太の鼻をくすぐる。
「ねえ、のび太くん……」
少し疲れた声で、茉莉子先生はのび太に語りかける。
そのまま茉莉子先生は顔をのび太に近づけると、頬に軽くキスをした。甘い吐息が、のび太の官能をくすぐる。
「私、良かったかしら?」
先生はそう言うと、クスクスと可愛らしく笑った。

良かったに決まっている。大人の女の肉の重み、女の肌の脂の匂い、その甘いあえぎ。
その全てがのび太を襲い、その官能の渦の中、のび太は何度、茉莉子先生に向けてはなったことか。
心地よい疲れが、のび太の身体を包み込む。
まだ温もりが残る夕日の陽射しが、のび太の剥き出しの肌を焼く。
のび太の巨大な肉茎が茉莉子先生の敏感な蜜壺を刺し貫いた瞬間、女の蜜に包まれたのび太の凶器は爆発した。
その後も幾度も繰り返し、女の花芯の中で欲望の雫を吐き出し続け、そのたびにのび太はわなないた。
それは今まで体験したことのない至福のひと時だった。
それとともにのび太の幼年時代は終わりを告げた。激しい快楽の波に砕かれ、流れさってしまったのだ。
そしてそれは同時に、のび太の何かを呼び起こした。
原始的な衝動のような何かを。体の奥から、何か熱いマグマのようなエネルギーが湧き出るのを感じる。
それはのび太の中で勢いを増す。自分自身が別の何かに変わってゆくような、そんな感覚がする。
いや、違う。今まで気づかなかった本当の自分というものが、今のび太の中で目覚めたのだ。
物凄く凶暴で、残酷で、そして逞しい何かが。思わず、のび太の頬に微笑みが浮かんだ。
だが、彼の目はそれは今までののび太とはかけ離れた、凶暴な一匹の猛獣のそれであった……。

「……凄いわ。」
茉莉子先生はのび太の胸の上で、小さくそうつぶやいた。茉莉子先生もまた、淫らに弾けたのだ。
力強いのび太の侵入。これほどまでに凄まじいセックスなど、今までに味わったことなどなかった。
そんなのび太に引き裂かれそうになりながらも、その肩に縋りつき、茉莉子先生は幾度も絶頂に昇りつめた。
幾度も幾度も尽きることなく全身を貫く快感の中で、彼女は恥じらいも無くすすり泣いたのだ。
野比のび太……彼がこれほどまでの少年であったとは、彼女にも予想外だった。
逞しく、猛々しく女を組み伏せ、その激しい欲情の嵐の中で女を殺してみせる。
のび太は天性の女殺しだ……素敵。本当に素敵。

9 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 05:11:41.48
でも、茉莉子の本当の使命はこれからなのだ。
この野比のび太という真の魔王を、彼女が目覚めさせて導くのだ。悪魔王サタンの元へと。
それが、悪魔王サタンが茉莉子に命じた、決してミスの許されない使命なのだ。
そのために茉莉子はこの学校の英語教師として赴任してきたのだから。

……茉莉子は再び身を起こした。横たわるのび太を見下ろし、意地悪く微笑みかける。
のび太は力なく笑い返した。少年には過酷な快楽の宴だったのだろう、のび太の頬にやつれの色が浮かぶ。
だが茉莉子は躊躇するつもりはなかった。
彼女はもう一度のび太に微笑みかけると、そのまま指をのび太の腹に這わせ、その巨大な肉の凶器に触れた。
触れた瞬間、のび太の腰が敏感の反応する。その反応を楽しむかのように、茉莉子はのび太の凶器を指でなぞる。
茉莉子の指の間で、徐々にそれが熱を帯びてゆくのが分かる。
「ま、茉莉子先生。ぼ、僕もう無理ですよ…ああっ!」
茉莉子の指が亀頭を探った瞬間、のび太は可愛らしく喘いだ。
その表情……まだ少年のあどけなさを残すその表情を見た瞬間に、茉莉子は気づいた。
自分がのび太を愛してしまっているということを。ついさっき体を重ねたばかりの小学五年生のこの少年を。
そして今、遥か年下のこの少年の肉体を、茉莉子は狂おしいまでに求めている。
茉莉子の膣が再び潤いを帯び、あの熱い疼きが甦ってゆく。

……この少年を、私の手で本物の男にしてみせる。それが、私ののび太くんへの愛。
悪魔王サタンから下された使命ではない。こののび太という一人の男のために、尽くしたい。
茉莉子はそう思った。それがたとえ悪魔王サタン様を裏切ることになったとしても!

茉莉子の指先の愛撫に反応しあえぐのび太を、愛おしげに見つめる。
思わず茉莉子の目に涙が浮かんだ。それは喜びの涙だった。
そのままゆっくりと茉莉子は、のび太のその肉茎を口に含んだ。
口から溢れそうなほど巨大なそれは、茉莉子の舌の中で断続的に痙攣し、さらに膨張してゆく。
それから一時間ほどの間、のび太と茉莉子先生は言葉を交わすことなく、抱き合った。
それはただの欲情の遊戯ではなく、愛を交わす純粋なセックスだった。
遂にのび太が遂に果て、大量の精液を茉莉子の膣内に吐き出したその瞬間、茉莉子も何度目かの絶頂を味わった。
そのまま崩れるように茉莉子は倒れ、のび太の胸の中で悦びのあまりすすり泣いた……。

10 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 05:12:34.63
                            _,,.. -‐ァ´´ ̄`丶、ー- ,
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                  ノ′ !:', :.:八:|{ 《{ノ;;ハ  丶 \,rz≦、  |ヽイ:. :./:. . j. :  j
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                         ヾ!、 l.:| └‐′      ト{rt;;ルノ:./:リ: /: .  ! ;
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11 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 06:14:54.60

 [ 第三章 ]
 
……のび太は変わった。あの日の午後を境にして。

その日、学校の東校舎第12棟裏にのび太を呼び出し、軽くリンチするつもりだったジャイアン。
だが、ジャイアンは拳をふるうことができなかった。
身体がそれを拒んでいた。何故だろう、今までと違う。何かが違う。
のび太の、ジャイアンを静かに見つめるその眼光の輝きに、ジャイアンはおののいた。
まるで獣……のび太の奥に野蛮で凶暴な猛獣が潜むのを、ジャイアンの本能は感知したのだろうか。
何も気づかずにのび太を罵る言葉を吐くスネ夫をよそに、
ジャイアンは春の生暖かい気温が一気に十度くらい下がったような寒気を覚える。

「ねえジャイアン。のび太の奴、今日金持ってきてないみたいだぜ! 殴っちゃおうぜ!」
スネ夫はジャイアンにすがる……こいつはしょせん腰ぎんちゃくでしかない。
自分が虐められたくないがために、強い奴に引っ付いて弱いものいじめをするだけの、下らない男だ。
ジャイアンはスネ夫のその無邪気な笑顔を見下ろし、激しい嫌悪感を感じた。
何だろう、この下らなさは。それに比べてこの目の前で静かに佇む、のび太の異様なまでの落ち着きは?
「……い、いくぞスネ夫!」
ジャイアンは踵を返した。のび太の双眸から注がれるあの輝きに耐えられなかった。
スネ夫は、何でだよ? のび太は金を持ってこなかったんだから、ヤキ入れなきゃだめじゃん!と抗議する。

その刹那、ジャイアンは切れた。気づいたらスネ夫を殴っていた。反射的に。
固く握った拳に、スネ夫の歯を砕く嫌な感触がした。それとともにスネ夫のグウッ!という情けない呻き。
気づくとスネ夫は、ジャイアンとのび太の間に倒れこみ、驚いたような顔でジャイアンを見上げている。
その目は涙でにじみ、何でボクが殴られなきゃならないの?と驚いたような顔だ。
鼻血が流れ、口元が裂け、その血が頬を伝い地面に滴り落ちる。前歯も折れているようだ。
ジャイアンもまた驚いた。自分が今してしまったことが信じられなかった。
握ったままの拳は震えている。鼓動が高鳴り、額に汗が滲んでくる。実に嫌な感じだ。
……ふと視界の端に、のび太の姿を捉えた。
のび太は、立ったまま震えるジャイアンの姿と、倒れ伏してすすり泣くスネ夫の姿を、冷ややかな目で見つめていた。
その冷徹なまでの眼光に、ジャイアンは恐怖した。何かが違う、今までとは何かが!

「こらっ! 貴様ら何をやってるんだっ!!」
校内を見回る教務課の教員が、この校舎裏にやって来ていた。
まずい、見つかった!ジャイアンは焦った。もう一度ここで学校側から処分が下れば、おそらくは退学処分。
つい先日、ロッカーの中から憶えのないハイライトの箱が教師に見つかり、三週間の停学処分になったばかり。
あれは冤罪だったが…おそらくジャイアンの横暴っぷりに反発した卑怯者の陰謀だろう。
だが、今回は言現行犯、もはやい訳ができない。

「……貴様ら、こんなところでリンチか! ここは神聖な学び舎だぞ!」
教師達はツカツカと歩み寄ってくる。手にした竹刀をブンブンと振り回しながら。
スネ夫はジャイアンを詰るように睨み、その視線を教師達の方に向けた……決定的だ。
これで退学になるジャイアンに、スネ夫はもう容赦はしないだろう。
ジャイアンに殴られた、その一言を教師に言えば、それでジャイアンはここから永遠に消え去る……。

「おい! 殴られたのはスネ夫か! 一体誰がやったんだっ!」
教師は怒鳴りつける。……その声がジャイアンにはどこか遠くから響いてくるように聞こえた。
ジャイアンの学園生活がここで終焉を迎えるのだ。
この学園を卒業し、エリートコースへ乗るという夢も、今ここで崩れさる。
そして実家の零細青果店の下働きをさせられ、そこで生活に追われる日々……。
……この瞬間、ジャイアンの脳裏に浮かんだのは、その絶望的な未来予想図だった。

12 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 06:16:18.27
だが、ここで予想外のことが起きたのだ。
スネ夫が口を開こうとしたその瞬間、それを遮るようにのび太が一言。
「ボクがやりました。」
そう言って教師たちの前に進み出た……。

……一瞬、空気が止まった。唖然とするスネ夫の表情がジャイアンの目に映った。
ジャイアンもまた、状況を掴みきれていなかった。今、のび太の言った一言が信じられなかった。
「野比! 貴様が骨川を殴ったというのか! そうなんだなっ!」
教師はそう叫び、のび太に詰め寄る。
だが、のび太は教師達を前にしても、泰然自若とした態度を全く崩していない。
それどころか、口元にうっすらと笑いを浮かべている。

そののび太の視線が一瞬、ジャイアンとかち合った。それだけで充分だった。ジャイアンはその一瞬で全てを理解した。
……のび太はジャイアンをかばったのだ。今までのび太のことをいじめ続けたこの男を。
決して恩を売りつけるような、そんな態度ではなく、ただちょっとした些事を軽やかにこなすかのように。
のび太の態度は冷静そのものだった。
教師たちが激しい口調で叱っているにも関わらず、まるで表情を変えない。
今までののび太からは想像も付かないほどに、のび太は変わってしまっている。
ジャイアンは己の卑小さを悟らされた。これで充分であった。
拳はおろか、言葉すら交わすことなくジャイアンはのび太の前に敗れ去ったのだ。
だが何故だろうか、悔しさはなかった。むしろ本能的な恐怖が、ジャイアンの心を暗鬱に支配する。

「……ちょ、ちょっと待ってくださいよ先生!」
我に返ったスネ夫が叫んだ。涙声で。
自分を殴ったのはジャイアンであって決してのび太ではない、そう主張したかったのだろう。確かに真実はそうだ。
それにのび太ごときに殴られたとなっては、スネ夫は学園中でバカにされる。
そう、今までののび太であったならばそうであろう。だがスネ夫はのび太の変貌に気づいていない……。

「先生違いますっ! ボクを殴ったのはっ……」
スネ夫が口を開こうとしたその瞬間であった。目の前で俄かに信じがたいことが起きた。
のび太の蹴り上げた足が、スネ夫の側頭部に打ち込まれた。
鞭のようにしなるその蹴り足が当たった瞬間、バツンと渇いた鈍い音が校舎裏の空間に響く。
嫌な音だった。無情で容赦ない、真の暴力の音だった。
サッカーボールのように蹴り上げられたスネ夫の頭部は一瞬ぐらつき、その後、激しく地面に叩きつけられた。
スネ夫はそのまま失神した……いやそれだけではなかった。スネ夫のズボンがみるみると濡れてゆく。失禁したのだ。
今目の前で起きたことに、教師たちも絶句した。
ジャイアンにも信じられなかった。まるで虫けらを踏み潰すかの如きのび太の暴力……。

一方、のび太は何事も無かったかのように、教師の方に向き直った。
「骨川くんを殴ったのは僕です。ちょっとこいつ生意気だったんで、ヤキを入れただけです」
のび太は教師にそういうと、何と微笑んでみせた。
その無邪気な微笑みに、ジャイアンだけでなく教師たちすら慄然とした。
「ただ今は反省しています。だから先生方の下された処分はキチンと受け入れます。申し訳ございませんでした」
のび太だけが話していた。淡々と、冷静に。それ以外の人間は全て時が止まっていた。

……騒ぎを聞きつけたのだろうか、無数の生徒たちがこの校舎裏に集まってきた。
無言で立ち竦む教師たちとジャイアン。
その目の前で教師にしおらしく謝罪の弁を述べるのび太。
そして地面に倒れ伏しているスネ夫。
流血し、泡を吹いて倒れるそのスネ夫の姿に、女子生徒たちが悲鳴を上げる。
その悲鳴を聞き、我に返った教師たちは、のび太を生徒指導室に連行してゆく。
その後姿を、ジャイアンは呆然と見つめていた。
間もなく、救急車のサイレンの音が遠くから響いてきた……。

13 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 06:18:03.13
「……ねえ、のび太くん。ちょっとやりすぎじゃない?」
茉莉子先生はそう言うと、クスリと笑った。
生徒指導室には茉莉子先生とのび太の二人。
ガラス天板のテーブルを挟んで、のび太と茉莉子先生は向かい合って座っている。
一方、のび太は無言のままだった。
ソファーにドカリと座り、茉莉子先生からもらったヴァージニアスリムの煙をゆっくりとくゆらせている。
他の先生方は、全てを担任の茉莉子先生に任せて授業に戻っていった。
混乱する校内を押さえるためにも、学校運営はあくまで平常どおりに進めるために。

「……救急車で運ばれた骨川くんは、そのまま緊急の開頭手術ですって。かわいそうにね」
茉莉子先生はそう告げると、驚くことにそのままクスリと笑った。
自分の受け持ちの生徒が重篤になったにも関わらず、悲しむ様子など微塵も無い。。
別にあんな下らない坊やなんて、茉莉子にとっては正直どうでもよかった。
まあ、のび太に傷害致死罪が加わらなかった分、よかったかな、という程度。

のび太はなおも無言のままだ。ただ煙草の煙が立ち昇るさまを、無感動な目でジッと見つめている。
眼鏡の奥のその瞳は、あくまでも冷徹のままだ。
この件でかなり重い処分が下るのは間違いないにも関わらず平然としている。
……その冷たさに、茉莉子の中の女が疼いた。
目の前の少年の中に潜む、暴虐なまでの逞しさ。
茉莉子は涙が出るほどの感動を覚えた。

おそらくのび太に下る処分は長期停学であろう。
だが、正当防衛を主張し、それを軽減する余地はある。
何せ彼は今までジャイアンとスネ夫にいじめられてきたのだ。
そしてジャイアンはのび太に不利になる証言はしない。
既に先ほど茉莉子がジャイアンに行った事情聴取で分かっている。
初めにスネ夫を殴ったのはジャイアン。
ジャイアンはあのままでは退学だったのだ。それをのび太は庇った。
のび太もその事実はとりあえず認めた。面倒くさそうに。
そんな些細なことなど、どうだっていい、そんな態度だ。
悍馬の如く荒々しいその性は、本来のび太の中に眠っていた本性そのものだ。
今までその目覚めは抑えられてきたのだ……あの”ドラえもん”なる下らないおもちゃのせいで。
のび太は煙草を灰皿の中でもみ消した。茉莉子先生はその指先をジッと見つめている。
まだ時間はたっぷりある。ここでのび太を”事情聴取”し、”反省を促す”ための時間がたっぷりと…。

なお、のび太の親への連絡はとっくに済ませた。
ちなみにのび太の両親の反応は驚愕と困惑だった。
「うちの息子がまさか!ウソでしょ!そんな酷いこと、うちののびちゃんがやるなんて!」
電話口でそう叫ぶのび太の母は、取り乱していた。
(あんたの息子は本来はこういう男なんだよ。今までアンタたち両親は気づかなかったんかい?)
茉莉子は呆れながら母親のたわ言を聞き流し、その電話を切った。
こののび太の親とは思えないほど、実に下らない母親だ。
あんなくだらない母親から、よくまのび太のような野獣が生まれ落ちてきたものだ。

……茉莉子は再びのび太を見つめた。
ブラインド越しに差し込むのび太の顔は、どこか危険な薫りがただよう。
眉が引き締まり、幼さを残しつつもその表情は力強さが漲っていた。
眼鏡の下のその瞳…あのジャイアンすら恐怖をおぼえたほどの鋭い眼光。
おそらくのび太はこれからその瞳で多くの女を殺すのだろう……。

14 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 06:20:01.34
茉莉子はコーヒーを淹れるために立ち上がった。
ゆっくりと、のび太に己の美脚とヒップをアピールするように、艶めかしく。
短く切り込まれたスカートの奥は、既に熱く潤っていた。
何せこの狭い空間に、のび太と二人きりでいるのだ。
コーヒーを淹れる水音だけが、静かな部屋の中で響く。
背中越しにのび太の存在感を意識し、茉莉子は無意識に緊張する。
それは同時に期待だった。のび太を激しく求める女の本能の昂ぶりだった。

茉莉子はコーヒーカップをテーブルに置き、そのまま今度はのび太の隣に座る。
のび太の腕にしなだれかかるように身体を添え、頬をのび太の肩に預ける。
のび太の息遣いが聞こえる。まるで落ち着き払ったその息遣いに、茉莉子は軽く苛立つ。
私ほどの美女が寄り添っているのに、何で興奮してくれないのかしら、と。
ついに耐えられなくなった茉莉子は、のび太の頬に軽くキスをした。
その後数度、のび太の頬のキスを繰り返し、のび太の耳朶を唇で噛む。

「……ねえ、ここで抱いてくれる? ドアの鍵は掛かっているから…」
茉莉子は囁く。その声はどこか上ずっている。のび太は無反応なままだった。
茉莉子はゆっくりとのび太の股間に手を這わせ、そのジッパーを引き下ろす。
まだ眠ったままの女殺しの凶器に手を触れた。
怒張していないにも関わらず、茉莉子の手に余るほどの大きさ。
あの日の午後以来、幾度も茉莉子を苛め、茉莉子を快楽の園に導いた逞しい男の鉄槌。
ブリーフの中からそれを引き出し、ゆっくりと指でしごく。
のび太は茉莉子の好きにさせた。まるでセックスしたければ奉仕してみろ、といわんばかりに。
そのクールな態度は、茉莉子をさらに昂ぶらせる。
ブラウスのボタンを自ら外し、ブラのホックを解く。
ブラインド越しに差し込む午後の光の中に、その豊かな乳房が露わになった。
丸くたわんだその乳房と、その先端にある敏感な桃色の乳首が、のび太の胸にこすり付けられた。

のび太は尚も動かない。徐々に茉莉子の息遣いが荒くなる。
茉莉子はのび太の股間に顔を寄せ、のび太の肉茎にキスをした。そのまま唇で亀頭を包み込む。
ゆっくりとのび太の肉茎が熱を帯びてくる。茉莉子はそれを口に含み、舌で刺激を与えてゆく。
のび太の手が、茉莉子の髪を掻き分けた。己の巨根をくわえ込む美しい女の顔を見るために。
茉莉子はその視線を意識し、のび太の方を見上げながらフェラティオを続ける。
唾液をたっぷりと分泌させ、のび太のその凶器を鍛え上げてゆく。

15 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 06:21:14.92
もはや口の中に納まらないほどに巨大となったのび太のペニス。
それを茉莉子は魅入られたようにうっとりと眺めた。
(欲しい、この肉の凶器で私のあそこを刺し貫いて欲しい!)
堪えきれなくなった茉莉子はスカートをたくしあげ、自らショーツを脱ぎ去るとのび太の上に跨った。
もはや前戯など無用であった。液が滴るほどに濡れた茉莉子のヴァギナは、そのままのび太のペニスをくわえ込んだ。
まるで茉莉子を引き裂くように、のび太が侵入してきた。
茉莉子は夢中でのび太の上で弾み、己の膣の奥へとのび太をさらに誘う。
一方のび太はテーブルの上においてあったヴァージニアスリムの箱を取ると、そこから一本取り出して火をつけた。
それを口にくわえながらのび太は茉莉子の淫らな姿を見下ろす。
はだけた上着から覗く乳房は、茉莉子が腰を弾ませるたびに上下する。
その敏感な乳首を、のび太は指先で弄った。既に隆起している乳首の反応を楽しむ。
茉莉子はさらに昂ぶり、ほんの僅かの間に数度、絶頂感を味わった。
そのたびに苦しそうに呻き、大量の愛液を迸らせ、しかし尚も貪欲にのび太を求めた……。

のび太は煙草の煙を吐きながら、茉莉子先生を冷徹に見つめる。
素晴らしい女だ。俺に大人の女の快楽とは何かを知らしめてくれた、愛すべき女だ。
それが、何か目論見があってやっていることは既に分かっている。
確かに茉莉子先生は食えない女だ。
だからそれだからこそ、今この時、この瞬間の悦びを貪り合おうではないか。
のび太は煙草を灰皿に放り投げると、己のペニスに跨る茉莉子先生を抱え上げた。
その瞬間、茉莉子先生は再び達し、のび太の太ももを濡らすほどの熱い液を吐き出した。

……息も絶え絶えに、のび太に縋りつく茉莉子。
その可愛らしいあえぎを耳元で聞き、のび太の中のオスは解き放たれる。
茉莉子の身体を床の上に乱暴に押し倒す。そのまま己のペニスを、茉莉子の熱い膣の中に叩きつける。
殆んど悲鳴に近い声をあげ痙攣を繰り返す茉莉子を、のび太は押さえつけるように抱いた。
肉と肌と粘膜がぶつかり合うような、激しいセックス。
互いが互いの快楽を求め合い、凄まじい勢いで絶頂へと上り詰めてゆく果てしない高揚感。
ついにのび太のペニスも限界に達した。
茉莉子先生の粘膜の齎す女の柔らかさに、のび太は疼きを抑えられなくなっていた。

数秒後、のび太は射精した。茉莉子の華奢なその肉体を床に押し付けるように抱きながら。
子宮の奥まで突き入れた巨大なペニスからは、大量の精液が吐き出される。
それは茉莉子の膣からあふれ出し、愛液と入り混じりってリノリウムの床に滴った。
のび太と茉莉子は互いに抱き合ったまま、痙攣を繰り返す。
遂にのび太が全てを吐き出したとき、茉莉子先生はのび太の腕の中で失神していた。
その表情はしかし女神のように美しかった。
のび太もまた、茉莉子先生の乳房の中に顔を埋め、快楽の余韻に酔いしれた。
茉莉子の中で徐々に力を失ってゆく己のペニスの、心地よい痺れを感じ取りながら。

16 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 07:44:25.14
三三三 \三 /                           ヽ           |\_>、:.:.:.:.:.:.:.:.:.\
        〉'′                           \          Vvヘヘ  >ヽ:.:.:.:.:.:.:.\  fi fi
三三三三三三三             _           _ _           ト.、._ `<   >――-< ̄\L_
|   }  /                  (__  へ へ    /::/::/        / ::::`r/_ >>――-:.:.:.:>、:.ヽ:.:.:.:\
二二ト、_j――‐ァ「:|「:|                \::\:\ /_/_:/      /    | / 二、ニ=-:.:.:.:.:.\:.:.:.:ヽ-:、:.〉
∧  | └‐ァ:::::/ .L:!L:! ,.-.、                   \:::>、:>/::/  _,.  '´       |:.:./zx ∧:./:.:_:.:.:.:.:\:.:.:.i:.:.\
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三三ニ/__∧__V―‐ァ::/`ー'                 ∠:r‐┐ ,.-、          /     以hX∧/:./:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.レ':.:.:/
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ミ三≪三  ⌒ヽ (ノノ {   っ       ___j__∠-‐  ̄                 |:/:.:/:.:.:.:/
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三./三三三 \___>、._    /:::/ _,.  '´                     |            ,. -‐  ̄
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                                                 `ー――――'

17 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 07:45:24.42

 [ 第四章 ]

のび太に下された処分は、停学一ヶ月だった。
なお、あと二週間で夏休みとなり、その間も停学期間は加算されるために、実質二週間の停学でしかない。
一時は危篤状態に陥ったスネ夫の容態を考えれば、この処分は軽すぎると言えた。
スネ夫の実家の骨川家はこの程度の処分を不服とし、野比家と学園サイドを訴えると息巻いていた。
……だが、それも立ち消えになってしまった。
長期休養となったスネ夫のロッカーを学園側が整理したところ、
中から煙草やブランデー(これはスネ夫が実家から持ち出したもの)が見つかり、
さらにはしずかちゃんの盗まれたブルマその他数点まで見つかってしまったのだ。
これをもみ消す代わりに学園側ものび太とスネ夫の間で起きた不祥事に”目をつぶる”ことになり、
かくしてのび太の停学期間はこれほどの短いものと決定されたのだ。
だが、のび太にとっては、そんなことなどどうでもよかった。
停学なんてしょせんは長期休暇のようなもので、夏休みが他の連中より二週間ばかり伸びたと思えばいい。
その”特別休暇”を、彼は”有意義”に費やすことにした……。

「……ああっ! す、凄いっ! もう駄目ェ!」
のび太の腕の中で、峰不二子は激しく悶えた。逞しいのび太の突き上げに、不二子のグラマラスな肉体は翻弄される。
不二子に分け入ったのび太の並外れて巨大なペニスは、不二子の膣の粘膜の中で実に横暴に振舞った。
普段は取り澄ましたような不二子が、のび太の獰猛な愛撫にすすり泣きを始める。
のび太は不二子に圧し掛かり、無言で腰を突き出す。
その突き出すリズムに合わせ、マットレスの上のグラマラスな女怪盗は悶え、喘ぐ。
栗色の長い髪の分け目から、不二子の表情がうかがえる。
冷静で、ツンと気取ったこの女が、のび太の凄まじいセックスの下で理性の箍が吹き飛び、痴態を露わにしている。

「も、もう駄目っ! ああ、もう許し……あうっ!」
もちろんのび太は容赦しなかった。そして不二子のヴァギナを力強くえぐった瞬間、不二子は絶頂に達した。
シーツをぐっしょりと濡らすほどの愛液を垂れ流す不二子。その生暖かい愛液の感触が、のび太の内腿を伝う。
不二子はのび太の視界の中で、顔を顰め、何度か嗚咽のような声を上げる。
同時にのび太の巨大なペニスを締め上げる括約筋が引き締まり、のび太を絶頂へと誘う。
だが、のび太は許さない。
彼の年齢や経験数から考えれば信じられないような自己抑制で、己のペニスにチリチリと走る快楽の痺れを押さえつける。
のび太は不二子の乳房を吸った。大きく丸みを帯びたその乳房を両手で寄せ、その乳首を舌先で激しく転がす。
同時にスラストを再開し、べっちょりと濡れそぼった不二子の股間に己の腰を叩き付けた。
ヴチュ! ヌチュ! という粘液質の音が、不二子の膣から漏れる。

「あぐうっ! あひいっ!」
絶頂からほんの束の間、再び押し寄せた凄まじい快楽の波に、不二子はもはや抗することが出来なかった。
自分の体を押さえつけるのび太の力強さ、自分の子宮を焦がさんばかりののび太のペニスの熱さ。
メスの悦びの全てが不二子に殺到し、彼女の理性は完全に吹き飛んでしまっていた。
吠えるようにあえぐ。ベッドルームにはマットレスのスプリングが軋む音と、不二子の悲鳴だけが響き渡る。
その中で、のび太だけは不二子を冷たく見下ろし、ひたすらペニスをヴァギナに突き入れ続けた。
まるでマシーンの如く。そう、のび太はもはや立派なセックスマシーンであった。
再び不二子が絶頂に達し、快感のあまり意識が飛んだ。だが、のび太は意に介さずペニスを暴れさせ続けた。
取り留めなくあふれ出す不二子の愛液の熱さを感じながら、額に流れる汗を拭おうともせず。
こんな高飛車な女はとことん狂わせてしまえばいい。
とことんまで痴態を晒させてセックスで洗脳して、メス奴隷にしてやれ……そう、これは調教であり、拷問なのだ。
この女は己の魅力で馬鹿なフランス人怪盗を手玉にとっているみたいだが、こののび太にはそれは通用しない。
その事を、このベッドの上で体で分からせてやるのだ。

……ついにのび太が絶頂に達したとき、不二子は完全に失神していた。
のび太は己の欲望の雫を不二子のヴァギナにたっぷりと注ぎ込む。
二十秒ちかくもの間、勢いよく吐き出されたのび太の精液はことのほか大量で、不二子のヴァギナを満たし、溢れた。

18 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 07:47:41.33
……のび太はベッドの脇に座ると、ハイライトを取り出し、火をつけた。
ベッドの上で不二子は白目を剥き出し、ヴァギナからはのび太の精液を溢れさせている。
失神し、口元からヨダレを垂れ流す不二子は、レストランでの取り澄ました姿からは想像もつかない変貌ぶりだ。
のび太はそんな不二子をジッと眺めた。まるで実験用のモルモットを観察する医学者のような目で。
仰向けになっても形を崩さない不二子の乳房に、のび太は少し驚嘆する。
あれは中々見事だ。ルパン三世なるアホが夢中になる理由も分かるというものだ。
今はだらしなく開かれた両足の間には、きちんと切りそろえられた陰毛が見える。
毛先に汗と愛液を光らせ、赤紫色のヴァギナをデコレートしているそれはとても卑猥だった。
そのクレヴァスの間から、今もなおのび太の放った白い粘液が溢れ出ている。
その粘液は、不二子の愛液と入り混じり、臀部を伝ってベッドシーツに新たなシミを作っている。

のび太はベッドルームに密かに据えつけたビデオカメラの一つを抱えた。
煙草を吸いながら、まず不二子の顔をアップで映し出す。失神して白目を剥き、浅く息している不二子の顔は不様だ。
真珠のように白い歯も、緩んだ唇から剥き出しになり、そこから溢れた唾液が頬まで流れ出ている。
それからのび太は、不二子の乳房を舐めるように撮り、さらに不二子のヴァギナをアップで捕えた。
のび太のペニスで荒々しく開発された膣口は、そののび太のペニスの巨大さゆえか、今は少し広がっている。
そこからは流れ出る精液は、ヴァギナ全体を白く染め、肛門の方にまで溢れていた。
のび太はさらに不二子の両脚を押し広げ、その模様をじっくりと撮影した。
おそらくこの映像を見れば、あのフランス系の怪盗が冷静さを失うことは請け合いだ。
使うかどうかはわからないが、こういうネタはとりあえずカードとして持っておくべきだな、とのび太は思った……。

……のび太が撮影機材を仕舞い、服を着はじめたころになって、ようやく峰不二子は目覚めた。
全裸でだらしなく横たわっている姿を恥じらい、慌ててシーツを体の上に被せる。
いつもの自信満々の姿はもはやどこにも無かった。これほどまでに不二子を狂わせた男は、のび太が初めてであった。
今までならば、不二子の方が様々なテクで男たちを狂わせ、その財産や財宝を奪い去ってきたのだ。
だが、もう今は駄目だ。本能が、女の性が、のび太に逆らうことを拒絶している。
この男に蹂躙され、支配されたいという、今までの不二子からは考えられないような欲望が芽生えていた。


19 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 07:49:17.38
「目が覚めたかい?」
のび太は不二子の方を剥き、眼鏡の奥から微笑んだ。
そののび太の視線……茉莉子先生曰く、女殺しの瞳に射すくめられた不二子は、思わず頬を赤らめる。
それと同時に、ぎこちなく、恥ずかしげに微笑み返す。のび太はもう一度微笑むと、そのまま帰り支度を始めた。
やることはやった。もうこれ以上長居する必要は無い。そのあたり、のび太は極めてクールだった。
かつてのひ弱なのび太の面影など、もはやどこにも無かった。

「……ねえ、泊まっていかないの?」
不二子は言った。とりすましているようで、声には本音が滲んでいた。そこには哀願があった。
せめてこのままのび太と一緒に夜を過ごしたい、そういう本音が声色に出ていた。
のび太は無言であった。シャツのボタンを留め、茉莉子からプレゼントされたアルマーニを羽織る。
姿見の前でネクタイを直し、髪を撫で付ける。背後から、不二子の視線を感じる。のび太を求める女の目線だ。
だがもう今日はこの女に用は無かった。既に彼女の仮面は剥がれ落ちたのだ。
後は時折メンテナンスをこなし、利用できるときにとことん利用し搾り取る。もちろん邪魔になったら殺す……。

「……ごめん、ボク宿題があるんだ。だから今日は早く帰らなきゃ」
のび太は申し訳なさそうにそう言った。そしてここで笑顔、これは忘れてはならない。
この笑顔一つで女は安心し、さらにのび太への愛を深める。
のび太は微笑みながらベッドに腰掛け、不二子の栗色の髪を撫でた。
不二子はまるで少女のように従順に、のび太に身を寄せた。

「近いうちにすぐ会えるさ。そのときは一緒に朝日を眺めよう」
のび太はそう言うと、不二子の唇に己の唇を重ねた。そのまま舌を差し入れ、さらに軽く乳房に手を触れる。
一分ちかいキスの後、さらに求めようとする不二子を優しく押し戻す。
不二子は少し拗ねた。その拗ねた横顔にもう一度キスをして、のび太は立ち上がった。
「多分来週の火曜日には会えるよ。それまでに例の件をお願いね、不二子さん」
のび太はさりげなく念を押し、名残惜しそうな目で見送る不二子を残し、部屋から出た……。

20 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 07:50:43.28
……ホテルのロビーを抜け、のび太はロータリーで車を待った。
夏の日差しが眩しい。空気には潤いと熱気が満ち溢れ、のび太の額にたちまち汗が浮かぶ。
気を利かせたポーターがハイヤーを呼ぼうとするのを丁寧に断り、そのままのび太は玄関の庇の下に立つ。
数分して、アストンマーティンがロータリーに入ってきた。
12気筒エンジンの心地よい響きが、ビル間に響き渡る。
のび太の前に停車するアストンマーティン。
素早く扉を開け、のび太は助手席に座り込むと、アストンマーティンは再びエンジン音を響かせてスタートした。

「……ねえ、どうだった? のび太くん」
運転席には茉莉子先生がいた。
サングラスを掛け、真っ赤なルージュを引く姿は相変わらずセクシーだ。
のび太は茉莉子先生の太ももに手を置き、軽くさすった。くすぐったそうに笑う茉莉子先生。
のび太はそれでも太ももを優しく撫でる。スカートの裾に手を入れ、内腿の素肌を優しく。
「そんなことしたら、事故起こしちゃうわよ」
茉莉子先生はモモを閉じようとする。おそらく感じてしまったのだ。
「……先生と一緒に事故に遭って死ねるなら、ボクは本望ですよ」
のび太はクールに言った。その言葉で、茉莉子先生の心が揺さぶられたのが目に見えるようにわかった。
そのままのび太は窓の外を見る。太平洋に近い分、ここ東京都湾上副都心の夏の訪れは早い。
もう日差しはもう真夏のそれだ。今年の夏はいつも以上に暑くなりそうだ。
「大丈夫ですよ茉莉子先生。首尾は上々です」
のび太はそう答えると、レカロのシートの中に深々と身を横たえた……。

21 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 08:52:07.78
     r< ̄二==――-   ..._
    /   \ ̄`  ‐< ̄二二二二ニ=- ..._
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| \    | | !:|  | 斥ツ\\: \\  ,. -..、   _r;_
|  \  ! VjNト、 !  ::::::  Y「\!\!/≧=- >'´  ゙ <^ヽ
ヽ    \V レ斥 j/ ` _   !ハ   V,. イ/ /      ,.《~≫、― 、 _
 {{》、   \代リ::::  〈__ノ ヒL_/:.:∠_/      _,. -=≦ ̄ ̄ ̄:.:.:.:.:.`ヽ
 《ハY\   「ト、_    _,. '<V: : ://    r<: : : : : : \:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
  '《ヾ》≫.、j/\ \ ̄:.:/:.:.:l>'´    ̄`ヽzZヘ: : : : : : ヽ:.:.:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./
    ̄ヾ≫'\ \ >'´:.:.:.:.:/,r;: : }    /  `zヽ: : : : : : }}/_,  .-=≦二´___,. -―- _     ,. ,.-
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      \>':.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ〈:.:./ X{{ ̄| !ヘ ヽ. \_〉\:/:.:.:.:|  |        _,. ''', '.   / /
          ̄\:.:.:.―‐///:.\jノ |∧_}:.:.:.:.:.:`ヽ〉:.:.:.:.|  |        _爻"  !  / ,.イ
            \:.:.:.:ヽ/ /ヽ ___>|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:.:.:..!  | - .._      `ミ',.  ! / / .{
              ̄ ̄ \:.:.:.:.:.:.:.:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/|:.:.:.:.:.:.!   !    `  、   `ヾ. ! /!/ ∧
                   \:.:.:/:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ |:.:.:.:.:.:|   |        ` 、    }}/ / /ハ_,. -=≦
                    V:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/  レ':.:.:.|   |          ` ー// //   V´:.:.:.:.:
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22 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 08:53:21.87

 [ 第五章 ]

「……ねえ、のび太くん。どうしたの? 何か最近、変だよ?」
ドラえもんが、心配そうな声でのび太に聞いてきた。
今、のび太は机に向かって夏休みの宿題をやっているところだ。
科目はラテン語U。今までのび太が比較的苦手としていた科目である。
すでに民法総則や刑事訴訟法、回路理論や量子力学、非線形微分方程式論は全て終えている。
ラテン語を終えた後には担保物件法、破産法などの法学系のレポートや、物性物理学の問題集を終えるつもりだ。
……のび太はドラえもんの問いかけを無視した。
鉛筆がノートの上を走り、ラテン語の文法問題を次々と解いてゆく。
間もなく夏休みの課題分の問題は全て終える。かなりのハイペースである。

今、のび太の脳は知識と理解を激しく渇望していた。
渇いた砂に水が染み入るが如く、のび太の知識体系は脳内に着実に築きあがってゆく。
ラテン語の問題集を終え、見直しを終えた後、それらを既決のトレーに放り込む。
これからはキケロの著作をまとめたテキストを読み込めば、おそらく二学期のテストはトップであろう。

次にのび太は本棚から法律のテキストを取り出した。
瑕疵担保責任の制度趣旨…何故、無過失の債務者に責任を課すのかという、その法的根拠を学ぶ。
具体的な判例を判例集から拾い上げ、それらを吟味し、理解のためにノートの端にメモを採る。
しばらくそれらを読み込んだ後、民法の論文問題の過去問集を紐解く。
それには民法の各制度ごとの問題の索引があり、のび太はそれから三つほどの過去問を解いてみた。
関係者の法的関係を図示し、それらを検討し、論文構成を決定する。
その後、既に記憶した論述パターンを組み替え、今度は実際にそれを記述してみる。
模範解答例のページを開き、そこで自分の論述と比較検討。出来は中々だな、とのび太は思った。
一学期の間、比較的苦手にしていた民法もこれでかなりの高得点を期待できそうだ。
理数系を比較的得意としていたのび太だが、語学科目と法学科目を苦手にしていた。
これらをこのひと夏の間に全てマスターし、新学期からはトップレベルの成績をとる。無論実力で。

茉莉子先生は教師という立場を利用して、のび太の成績を改ざんすることを提案した。
が、それはのび太のプライドが許さなかった。実力で全て取るつもりなのだ。
自分を徹底的に鍛え上げ、どのような困難にも立ち向かう力を自ら培うつもりなのだ。
勉強でも、それ以外でも全てで。そののび太の決意は堅固だった。

さらに刑法…共同正犯の正犯処罰の根拠とは、意思の連結が正犯の結果惹起の危険性を高めるから。
刑法総則60条の法制度趣旨をきちんと学び取り、事例問題集を解く。なるほど上々だ。悪くない。
今までこのような勉強をサボっていたことが実に惜しまれる……。

……次は人権の比較考量的解釈による判例。
表現の自由とプライバシー権の比較考量判例の判例には三島由紀夫の「宴のあと」が使われていた。
プライバシー権の条文規定は現在のところは存在しない。だがそれは憲法の人権規定の趣旨から導かれるもの。
憲法21条の表現の自由と、人権趣旨から当然の如く導かれるプライバシー権は両者相譲らず重要な人権。
ゆえに事例を具体的に考量し、個別具体的に判断するのが妥当である……。

「……ねえ、のび太くんってば! 聞いてるの?」
ドラえもんの声は少し怒っていた。どうやら今まで何度ものび太に声をかけていたようだ。
のび太はその声を聞き、苛立ちを覚える。今、俺は目の前の勉強に集中しているっていうのに。
だが、のび太は自らの心を落ち着かせた。不必要に感情的になるな、それがのび太が己に課した掟の一つ。
のび太は椅子を回転させ、ドラえもんの方に向き直ると、柔和な笑顔を作ってみせた。
「なんだいドラえもん。今、ボクは夏休みの宿題に打ち込んでいたところなんだよ?」
どうせ下らない要件だろう、とのび太は思っていたが、それは一切表情に出さない。
ドラえもんは、今はのび太の最高の友達だ。表面上はその関係を崩したくはない。
そのためにはある程度、感情を押さえる我慢は必要だ。

23 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 08:55:05.88
……ドラえもんは心配そうな顔でのび太を見つめている。
一体何が心配なのだろうか?ドラえもんなんぞに心配されるようなことなど何もないってのに。
「ねえのび太くん。さっきから何度も声をかけてるのに、まるで耳に入ってないみたいだけど?」
お前なんかネズミにかじられて耳そのものが無いじゃん、とのび太は言いかけたがやめた。
人の心の傷をむやみやたらに触れるのは、良い結果を伴わないのだ。
とはいえ、このドラえもんは人ではなく未来の世界からきた青タヌキ型ロボットなのだが。

「いや、だってほら、ボク、夏休みの宿題に没頭してたから……ゴメンね心配かけて」
のび太はしおらしく謝った。というより、人が熱心に勉強しているのの、どこがおかしいのだろうか?
ドラえもんは黙った。心配そうに見つめる瞳…未来の世界の技術は凄いな、とのび太は感心する。
こうした微妙な心理を、目や表情筋の動きでたくみに表現してみせてしまうのだから。

「……で、なんだいドラえもん。何か用?」
黙したまま一向に口を開かないドラえもんに、今度はのび太の方から質問した。
今度はドラえもんは溜め息を付く。

さすがにこのロボットも、最近ののび太の変貌くらい気づいているはずだ。
幾ら適当にはぐらかしても、これだけ毎日一緒に居て気づかないという方が変である。
「あのね、のび太くん。……今日の午後、空き地で少年探偵団の会合があるんだけど……」
ドラえもんは語尾を濁した。そのまま目線を逸らし、困惑げな表情を浮かべる。

……おそらくはスネ夫の件であろう、とのび太は推測した。
スネ夫を病院送りにして以降、同級生たちはのび太から距離を置くと決めたようで、連絡一つ寄こさなくなった。
まあそうだろう、あれだけ派手に蹴り入れたからな。
「今日の午後かい?……そうだね、別に用も無いから行けるけど、何か問題でもあるのかい、ドラえもん?」
用はある。女をたっぷりと抱いてやるという大事な用事が。だがそれは夜のことだ。
それよりも歯に物が詰まったかのようなドラえもんの態度に、のび太は少し苛立つ。

ドラえもんはなおも目を逸らしたまま、どこかまごついている。
下らないことにこだわってるんだな、とのび太は呆れた。
スネ夫みたいなクズがどうなろうと、正直どうだっていいことじゃないか。
だが、のび太はそんな考えは一切、表に出さない。柔和な表情を作り、ドラえもんの言葉を促す。

ドラえもんは意を決したように、のび太に向き直った。
決然とした目といえば大げさだが、一応大事なことらしい。
「ねえ、のび太くん。今日はスネ夫くんも来るんだ。だから……」
「だからスネ夫に謝って欲しい、そう言いたいんだろ?ドラえもんは」
下らない、実に下らないことにこだわってるんだな。
だがドラえもんの表情はパッと晴れた。今ののび太の、たった一言で。
気のせいか、目が潤んでいるようにも見えた。

「分かってるよドラえもん。みんなの前で、ちゃんとスネ夫に謝るから心配しないで」
のび太はそういうと、それで用は済んだだろ、と肩をすくめて見せて、机に向き直った。
ドラえもんは携帯電話を取り出し、おそらく団長の山下くんに電話を入れているのだろう。
「今日、のび太くんも行くってさ。ちゃんとスネ夫くんに謝るって言ってたから……」
そんなドラえもんの声を遠くに聞きながら、先ほどまでやっていた憲法の事例問題に取り掛かるのび太。

取り掛かってほんの数秒で、先ほどまでのドラえもんとの会話など完全に頭から消え去っていた……。

24 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 08:56:05.45
         \       ___ /≧ 、 ___   \   \     \|\| V   /
          \     /: : : :  ̄ ̄ ̄: : : : :\   \   \  \! ヽ.ヽ/  /_
    \      ,.≧=‐/: : : : : : : : : __: :_: :ー<`ヽ   `ー―― 〈ヽ   _,. - ' V´
     \     { 片' /: : : : : : : 、: : : :\\-、-、\ハ         ヽ´ ̄`ヽ.   !
\      |      レ': : : : : |: : :{ : : {ヽー、 _ト、!: \\\          `ー 、   〈
  \    |     /:/: : : : !: |\: \: \_ィ芯ヾ. V: : \\|        /ヽ   `、
       |    |: i: : : :|: |: :!  >―ヽ  ゞ' 、ヽ.!frヽ: :\!       /    `、   `、
       |    |/|: : !: |: |: ト、:{,.=ミ、    ' `   }レヘ : : : :\―― '´      `、   `、
       /    ヽ !: :|: :ト、Xン小ヽ  `ー     八: :\/〉 : `ー-. .、      ∧    `、
     〈ヽ /   ∧: \\> 、    ' こ   ∧: ヽrく<,. ―- 、: : : \     ハ    ヽ
.\   V } V     {: | :メ!_>ヽr_`ヽ. _     / ニV_/\\><  \: : :\  / ,ハ    \
ヽ \ /  〉-―  ヽト{ |: : : : : : : : : : `ヽ ̄/  // ̄\ ̄ ̄`ヽ. \: : :\    '.      V
T ^ 7´  /          !: : : : : :「二ニ≧=― 、 // -――――<_\   ` ー―‐ 、       i
. \ ヽ.  〈        ,': : : :>'´// /-―‐ //    /_     ̄`ヽ      ヽ    |
  ハ     '.         / : : /  〈 // ̄ ̄,. -=≦冫´ ̄ ...... `ヽ    ハ       `ー  j
/  '.     '.   /  /: /: ;   V /,   / `ヽ       ::r;::   }ヽ ̄> i―――――=≦
   ハ     '. /   /: / :,'   /'//  /                  八|     |: :\ `ヽ \\
. /  '.    V   ./: / :/  ./   /  |.:r;::             ,. ' ! |   ∧: : : \ \:ヽヽ
    '.    ヽ  /: /: /   |:  //  / ゙ ´               |  |  |  ヽ ̄\__j: ト、!
     '.     V: /レ'     ! /  /       ,.'            |  |  |   | /    \
.     '.       V'′    |/   介ー-    ´              ! ∧  ヽ   !\__   \  
     ∧       '.     ∧   {  ∧                V ./ヽ    |      ̄ ̄ ヽ
     ∧       }    /: : :|ヽ  \  \                   V  \   |\           |
      八    '  /! !: : : _レ'\  i   ヽ                   \   \ !\`ー- >―<
     /  \_  _,. イ: : | レ'´   | ヽ!    ハ.               `ヽ  \ > '´     `
         |: : | !: ∠二____j  |  / i         、           \ /  ,. -    /
         |: : | Vヽ          !/   !        }           >,.-'    __ノヽ
          \!  | }   /   / |     /                    / / / ̄ ̄
           ヽ. !ノ /   /  /    /                 /  `ー'´
              /j  `ー‐ '   / ___/               ,'
           〈        / r‐、  { ヽ'´ ̄ ` ヽ
            \〈 ̄ ̄\_j -'、 ̄\'  |
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25 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 10:07:09.42

 [ 第六章 ]

空き地に集まった少年探偵団のメンバーたちの目が、一斉にのび太に注がれた。
そこには微かな怯えの色が見える。のび太という級友との関係を図りがたい不安感が見て取れる。
真夏の陽射しが差し込む空き地は、目を開けていられないほどに眩しい。
そこに夏休み中の少年少女たちが群がっている。

……今日は少年探偵団の定例会議の日だ。
毎週木曜日、少年探偵団は全員の招集をかける決まりになっていた。
少年探偵団規約第二章7条にそう書かれているのだ。
また、必要に応じて幹部資格のあるメンバーの呼びかけにより緊急会議が開催することがある(第二章8条)。
悪魔軍団との戦いが始まって以来、この緊急会議の開催の頻度が増していた。
それだけこの悪魔軍団の活動が盛んになってきた証拠である。
だが、今日は通常通りの定例会議であった。
最も、のび太はあのスネ夫への暴行事件以来、呼ばれていなかったのだが……。

実は一時、のび太の少年探偵団からの追放も検討されていたのだ。
暴行事件は団内部の風紀の乱れの問題として重要視され、幹部会(第二章12条)でその後何度も討論され続けた。
当初、のび太の行った凄惨な暴行行為に対する風当たりも強かったが、それ以上に問題となったのがスネ夫だった。
ジャイアンの陰に隠れて卑怯なマネばかりするスネ夫に対する、ヒラ団員たちの不平不満が表面化したのだ。
のび太の行為は、幹部や中堅団員たちが行うヒラ団員への嫌がらせに対する抵抗だと、支持する声もあった。
幹部会はそれらの声を受け、のび太に対する処分を無期限謹慎とした。
一時的に少年探偵団の団員資格を停止させ、その後の事態の推移で復帰の可否を検討する、という結論に至った。
同時に団上層部からヒラの団員に至るまで再び風紀粛正が図られ、団内の引き締めを厳しくした。

余談だが、のび太はドラえもん原作では主人公であるにも関わらず、ここではヒラの団員に過ぎない。
その他の主要キャラは全て少年探偵団の幹部である。
ジャイアン(初代団長で現突撃隊長)やスネ夫、しずかちゃん(現副団長)、出来杉(現副団長)など。
さらに少年探偵団に協力するドラえもんもまた幹部であり、顧問であった。
……実は学園内では、この少年探偵団の序列が物を言う。
この序列の低い者は学園内でも立場が弱く、発言権も弱い。
今までののび太は、こうした学園のスクールカーストの底辺を彷徨っていたキャラであった。
周囲でものび太のことを、ドラえもんに引っ付いてきた不良債権くらいにしか思っていなかった……。

……だがスネ夫を殴って停学になって以来、のび太はこうした学園内の秩序を超越してしまっていた。
のび太自身もそう思っていたし、本日集まった少年探偵団の団員全員の目も、それを無意識に悟っていた。
メンバーたちが困惑するのも無理はない……彼はもはや一匹狼なのだ。
クビにしたくばすればいい、それがのび太の本音だった。もちろん余計な波風は立てたくない。
だが仮にクビだとしても、それはそれで構わないが。

26 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 10:08:12.96
ドラえもんとともに空き地に入ったのび太は、他のメンバー全員からの違和感に満ちた視線を感じた。
それでものび太の心は平然としていた。のび太にとって、連中などただの虫けらでしかなかった。
一方、一切動揺の色を見せないのび太の態度に、メンバーたちは困惑した。
あれほどの事件……人を一人殺しかけるという事件を引き起こしたにも関わらず、
のび太のこの落ち着き払った態度は一体なんなのだろうか、彼らは一様にそう思っているようだ。

のび太は笑いたくなった。馬鹿なのだろうか彼らは。何をこだわっているんだろう。
スネ夫なんて虫ケラ一匹死んだところで、別に世の中にとって損にはならないだろう。
……もっともそうした本音が表情にでることは無かった。それくらいの自己抑制など、今ののび太には朝飯前だ。

……そして、車椅子に座っているスネ夫の目は、明らかに怯えていた。
未だ包帯の取れない頭は、確かに痛々しい。
のび太はスネ夫を見た。そのまま視線を注ぎ続ける。
その視線に気づいたのか、スネ夫はさらに怯え、車椅子の中で小さくなっていく。
つまらない奴だな、そうのび太は思った。それ以上の感慨は全く浮かんでこなかった。

ドラえもんに促され、のび太は団長の山下くんと、副団長の出来杉、しずかちゃんに挨拶をする。
今まですまなかった、団に迷惑をかけたことは心から謝罪する。そう心にも無いことを平然と並べ立てて。
剛毅な性格の山下団長は、のび太に向かって明らかに上からの目線で何かを言っている。
何を言ってるのか興味がなかったので、のび太は完全に聞き流した。どうせ下らない訓示かなにかだろ。

……それよりも出来杉が自分を見つめる目が気になった。
初めはのび太の行為を詰ってるのかと思いきや、どうやらそうではないらしい。
真っ直ぐにのび太の横顔を見つめる出来杉の目線が、徐々に煩わしさを増してゆく。
こいつは何かを知っている?のび太はその視線を意識し、警戒した……。
「……分かったかな、のび太くん!」
目の前で団長の山下が言った。のび太は適当に、だがはっきりと「はい」と答えた。

一瞬、しずかちゃんと視線がかち合う。しずかちゃんの目にも、やはり怯えの色が浮かんでいる。
童貞喪失の前、自分がこのしずかちゃんをズリネタにしていた、ということが信じられなかった。
確かにしずかちゃんはヒロインらしい抜群の美少女だ。
ただそれだけ。それ以上、特に感興も湧かず、のび太はあっさりと目線を外した……。

……もう一度、スネ夫に向き合う。
のび太はスネ夫の方へと歩み寄った。スネ夫はあきらかに怯えている。
その様子がのび太はおかしかった。スネ夫はもう学園内でもショボイ地位に堕落したのだ。
恐らく遠からずこいつは学園の周りの連中から軽んぜられ、学園にいられなくなってるんじゃないかな?
ジャイアンの腰巾着じゃなかったら、こんな奴は真っ先にいじめのターゲットだし。

そんなことを思いながら、のび太はスネ夫の前に立ちはだかった。
もはや恐怖を隠せないスネ夫。その哀れな姿が、物凄く面白かった。
だが表情には出さない。あくまでも平静に。
そして、周りの目線をたっぷりと意識しながら、のび太はスネ夫に向かって謝罪の弁を述べ、頭を下げた。
死ねばよかったのに、と心の中で呟きながら……こんなのは所詮はただのパフォーマンスなんだから。
とにかくこれで禊は済んだ。

ふとドラえもんの方を見た。ドラえもんはのび太の方を見て微笑みながら頷いていた。
押し付けがましい友情を語るドラえもんらしい、良い子ぶった態度だな、と少し呆れる。

……それよりもその横にいる出来杉の目線がやはり気になった。
よそう、今は分からないことは考えないようにするんだ。

のび太は始まった定例会に参加する振りをして適当に聞き流し、
今夜、茉莉子先生のマンションでの熱い夜を思いながら、軽くペニスを勃起させる。
陽射しが眩しかった。誰かをブッ殺してやりたくなるくらいに……。

27 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 10:10:04.56
「のび太くん…何で少年探偵団なんかに戻ったの?」
茉莉子先生は気だるそうに聞いてくる。耳元で囁くように。
のび太は天井を見上げながら、その質問にどう答えようか考えていた。
「……まさか、あの源しずかって娘?」
茉莉子先生は言った。その声には僅かながら嫉妬が混じっていた。
それがちょっとおかしかった。今までの茉莉子先生らしくなかった。
ちょっとかわいいな、とのび太は思う。
「……嫉妬してるんですか、茉莉子先生」
のび太はからかうように言う。
すると茉莉子は少し身を起こし、拗ねたような顔でのび太を睨んだ。
のび太はその目を真っ直ぐに見返した。ジッと目を逸らさずに。

茉莉子先生の瞳の奥に、明らかな嫉妬の炎が見える……実に分かりやすい。
かつては憧れの美人教師であり、お姉さん的な存在であった茉莉子先生は、今はもはやのび太の女だ。
彼女の体を翻弄し、彼女の心を玩ぶ。
全てを支配しているのはのび太で、茉莉子はのび太の支配を望むだけでなく、歓迎すらしているのだ。
そんな女が、のび太に対し自分の感情を隠すことなど出来るわけがない。

「意地悪ね、のび太くんっ!」
そう言うと、茉莉子先生は強引に唇を重ねてきた。
前歯と前歯が軽くぶつかる。茉莉子先生は意に介さず、舌を強引にのび太の口に滑り込ませる。
茉莉子先生の手がのび太のペニスを探り当てた。
先ほどの放精により力を失った巨大なペニスに、茉莉子先生のしなやかな指先が這う。
のび太は茉莉子先生の好きにさせた。
のび太の乳首にキスしながら、その手はのび太の巨根をしごいている。
その心地よい感触を味わいながら、のび太の思考は別の場所に飛んでいた……。

……とりあえずは資金だ。既にあの峰不二子からは、十数億円ほどの上納を受けている。
ルパン三世らのチームから、あの馬鹿なルパンを騙しに騙し、多額の資金を巻き上げている。
その資金の大部分は、今のび太のペニスに刺し貫かれている茉莉子先生も知らない。
”必要経費”として不二子や茉莉子に廻す分を除いて、全てはのび太の野望のためにストックしてある。
不二子……あの女はもはやのび太の奴隷だ。
週に一〜二度ほど貫いてやるだけで、どんな命令にも従ってくれる。
既にのび太は、ルパン一党が自分の存在に気づいていると読んでいた。
少なくとも、峰不二子に男の影がある、ということに。それに対応しなければなるまい……近いうちに勝負だな。

28 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 10:11:01.86
「……ああっ! あうんっ!!」
のび太に跨っている茉莉子先生は、長い髪を振り乱しながら喘いでいる。
とはいえ勝気で衝動的な女である不二子とは違い、この茉莉子はきちんと自己抑制ができている女だ。
あれだけのび太と情事を重ねているのに、この間の学園の夏季講習授業の際に、そのそぶりを一切見せなかった。
のび太もいる教室の教壇に立ちながら、以前から変わらぬクールさで授業を淡々と進めていた。
大した女だ、とのび太は思った。

あの夏季講習の期間中、のび太の命令で茉莉子先生は、普段より裾の短いスカートを履いていた。
もちろんそれはのび太によるプレイの一つだ。さらにその下はノーパン。
ブラウスも胸元が広く開いたものをあえて身につけさせ、その下にブラウスに透けるように黒いブラを装着させる。
さすがにあの時の茉莉子は、こういう格好に抵抗を見せた。
だが、のび太の熱いキス一発であっさりと崩れ、それを受け入れる。
授業中、思春期どっぷりの男子生徒連中の目線は、茉莉子に釘付け状態。
おそらく多くの連中は、その日の夜、この茉莉子の艶姿を想像しながらマスターべションに励んだに違いない。
もちろんのび太もその日の夜、茉莉子のいつも以上に燃え上がったエロスを鎮めるために励まざるを得なかったが……。

「……ああっ! も、もう駄目っ! あぐっ!」
茉莉子は何度目かの絶頂に達し、体を痙攣させながらのび太の胸元に倒れこんできた。
汗ばんだ茉莉子の乳房が、のび太の胸板との間で押し潰され、形を崩す。
のび太の顔に、女の匂いに満ちた長い黒髪がふぁさっと覆いかぶさる。
茉莉子先生の荒い吐息が、のび太の胸板に吐きつけられる。
その生暖かさが、のび太の官能を呼び覚ました。
のび太は茉莉子先生の体を抱き上げた。
そのまま今度はのび太が上になり、茉莉子先生を組み伏せる。

「ああっ! のび太くん駄目! こ、これ以上されたら、私、壊れちゃう!」
茉莉子先生はすすり泣いている。愛する男に翻弄されつくした女の、可憐なその表情。素晴らしい。
「でも先生、しずかちゃんに嫉妬してんだろ? 答えろよ」
のび太は己の巨大な根に、さらに力を込める。熱く濡れた茉莉子先生の膣内で、そのペニスをかき回す。
先ほど絶頂に達したばかりにも関わらず、茉莉子先生はものの数秒で再び昇りつめた。
だがのび太は許さない。完全に勃起しきった己の凶器で、茉莉子先生をとことん苛め抜く。
もはやこれは拷問であった。愛の拷問だ。
力強いのび太の愛撫を前に、茉莉子先生は壊れてゆく……。

……のび太が絶頂に達し、巨根から大量の精液を吐き出したのは、それから実に一時間近くあとであった。
勢いよく発射された精液が茉莉子先生の膣の中で愛液とぐちゃぐちゃに混ざり合う。
快感で痺れるペニスで、茉莉子先生の膣内に溜まったその粘液をかき回す。
この女を完全に征服したことを確認するかのように。
それを受け入れる茉莉子先生は、のび太の下で力なく横たわり、もはや息絶え絶えであった……。

……一方、のび太の胸の下で、この美人教師茉莉子は、のび太を本気で愛してしまったことにおののいていた。
のび太はいつか自分の下から立ち去るであろう。
そうなれば自分はのび太無しの人生に耐えられないであろう。
そのときは、茉莉子は迷うことなく死を選ぶであろう、そのことを彼女は理解してしまった。
必ず破滅で終わるこの禁じられた愛の関係。
だが、もう彼女は後戻りできなかった。
死で終わるならば、私はのび太の為に死にたい。
のび太の野望の礎となって、のび太の夢に殉じたい。

射精し終わったのび太の巨大なペニスが引き抜かれるのを感じながら、茉莉子は涙した。
全てを焼き尽くすこの愛にはまり込んだ自分の運命に、喩えようもない女の悦びを感じながら……。

29 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 10:11:46.17
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30 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 15:18:06.86

 [ 第七章 ]

……のび太が超高級マンションの一室で、茉莉子先生と熱い夜を過ごしているころ。
少年探偵団の団員全員に緊急招集が掛かった。
携帯電話にメールが行き渡り、メンバーは最優先で少年探偵団の秘密基地に駆けつけた。
……ただ一人、のび太を除いて。

「……何をやっているんだ! アイツは!」
のび太の団員復帰後、いきなりのサボタージュに対して、山下団長は憤っていた。
集った団員達は戦闘装備の準備に追われ、この秘密基地内部は騒々しい。
悪魔王サタンの送りこんだモンスターが、この東京都湾上副都心の住宅街で暴れているのだ。
その事件の解決のために、学園民兵組織でもある少年探偵団は警察の治安部隊とは別の作戦行動に打って出ようとしている。

「ドラえもん、君はのび太と同居しているのだろう! 何でのび太の行方を知らないんだ!」
山下団長はドラえもんに向かって詰問する。
ドラえもんは困惑した。実はドラえもんは、最近ののび太の行動を把握できなくなっていた。
かつては、困ったときにはドラえもんといわんばかりに、のび太は全面的にドラえもんに依存する生活を送っていた。
ただひたすら、成長や成熟を回避するのび太の生活。
だが、スネ夫への暴行事件の頃から、のび太のそういった生活は一変していしまっていた。
今夜ものび太は「これからバイトがあるから」と一言残し、家を出ている。
ここ最近、ずっとこんな調子なのだ。
何か秘密を抱えているのは間違いない、ドラえもんもさすがに気づいている。

だが、のび太を捕まえることはできない。のび太のドラえもんに対する警戒心は、異様だった。
普段接する態度では、そんなそぶりは一切見せないのだが。
未来の世界の便利すぎる道具の数々を用いてのび太の追跡を試みたが、
さすがにのび太もドラえもんの道具を使い尽くしてきただけあり、その全てをかいくぐって行方をくらましてみせた。
何かおかしい、ドラえもんはそう思っているも、のび太は一切、しっぽをつかませてくれない。
「……すいません山下団長。バイトだからと言って出て行ったきり、何処に行ったのか分からないんだ」
ドラえもんは申し訳なさそうに言った。事実、ドラえもんの監督の不行き届きを責められても仕方が無い。
だが、山下団長はそれ以上、このことを問題にしなかった。
このあたりが、ジャイアンから団長の地位を襲った団長らしい切り替えの早さだ。
「まあ、のび太はヒラ団員でしかないし、今回の召集命令の無視の件についても後日改めて審議すればいいさ」
そう言うと山下団長は、副団長の出来杉やしずかちゃん、特攻隊長のジャイアンに指示を与え始める……。

ドラえもんもまた四次元ポケットから、今回の戦いに臨むための様々な道具を出した。
ヒラリマント、空気砲、タケコプター…おなじみの道具を取り出し、それをチェックし始める。
のび太……ボクはのび太のことを助け、正しい道を歩ませるために未来からここに来たのに。
だけど、最近ののび太は、ボクの手の届かないところに去ってしまった…そんな感じだ。
かつてはなんでも打ち明けることができた友人同士だったのに。
のび太くんとの関係は人間とロボットの関係を遥かに超えた、真の友情と信頼で結ばれていたはず。
そうだったはずなのに……一体何が、のび太くんを変えてしまったのだろう。

31 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 15:19:07.81
「……ドラちゃん?」
しずかちゃんが、ドラえもんに声を掛ける。どうやら団長との最高幹部会議は終わったみたいだ。
ドラえもんは、なるべく平静を装い、しずかちゃんの方を振り向いた。
しずかちゃんは、悲しそうな目でドラえもんを見ていた。
この少年探偵団きっての美少女であり、この団のヒロインでもある彼女の笑顔は、陰鬱に曇っている。
「ドラちゃん……のび太さん、最近一体どうしちゃったの?」
しずかちゃんは心配そうに尋ねる。
だが、その問いにドラえもんは答えることが出来なかった。
何かがおかしい、それは分かっている。だけどのび太の心は既に閉ざされてしまっていた。

「大丈夫だよしずかちゃん、今日はのび太くん色々忙しいから来れなかったけど、次はちゃんと来るよ」
ドラえもんは笑って見せた。自分でも不自然な笑顔だとわかっていた。
ドラえもんに組み込まれた高度なAIは、プリインストールされたプログラムによる感情表現を超え、
人間のそれと同じくドラえもんの心理そのものを表すようになっている。
そのドラえもんの心理は、のび太やその友達たちとの付き合いにより、人間と変わらないレベルまでに達している。
もはやドラえもんに、メカニカルに作られた表情など無かった。
その表情は人間のそれと同じ、心の窓そのものであった。

「……そう。忙しいのにごめんね、ドラちゃん」
しずかちゃんはそう語ると、その場から立ち去った。
寂しそうに歩くしずかちゃんの後姿を、ドラえもんはいたたまれない目で見る。
やはりしずかちゃんは、のび太のことをずっと気にかけていたのだ。
ヒラの団員のまま打ち捨てられたも同然ののび太と、最高幹部の一人になってしまったしずかちゃん。
日常の付き合いも殆んど皆無になっていたにも関わらず、しずかちゃんはまだのび太を気にかけてくれている。
まだ、希望はあるかもしれない。そうドラえもんは思った……。

まだ、友情を信じることが出来る、しずかちゃんならのび太の心を動かせるかもしれない。
それを優しく見守ってあげよう、そしてのび太を信じてあげよう、それが友情じゃないか……。

それが儚い希望でしかなく、この先には破滅しかないということなど、この時のドラえもんは知る由もなかった。

32 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 15:21:17.00
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       八::j:;:::|:::::jレ′ヽ>'二_≧-yr-!i:: :::::ト、:::ゝ-=一
        |:ハ:;イ:;ノr'二_ミヽ  '√ヒノ j「 l::::::::: ::/八ヽ `ー-
        |{ 〉!'ソ:トf化ゝ    =≠  /}::/:: :/∧_ヘ `弋" ̄´
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         j;|::ノ;ィ^ 、   ~ー `  /]ィ′:i/;イ \| >、
          / j/!レ /ト:>.、 _/   Ln;ル′   \]ヽ
              トv /!rヘ;_}   / /⌒7ゎ-一- 、\ト、
             K//  _nハ  /r'/ / / /       ヽ ヽト、
           r┴`ゥ<ノ _} ∠ヲ′_,/ / /         ',  `く\
      rー‐一'Y彡'´ / ̄( ` く_r<' ,' /           ′   \lヽ
      _j '´ ̄_∨/ノ 〔 ̄     `  >ヘ! _       }      ヽヘ
     厂} ,ニ二、j〉'´   /     / 〈ハ ニヘ        ヘ        <、
     ! 〈  r‐vソ     〉    ,ヘ>    ヽ^'ヘ___,.-一¬       ヾ、
      | ヽ__」! iヘ   /_,.へ.__  /     /   ヽ ハ      ヽ       》
     |    》 } ヽ ノ/〃 / 丁[ニ=yァム    \!       ヽ     fr_
    !  フ|ヽ   ∨/  /   ハ ヽ `マ         `ヽ、     ',     ,ゞ彳
    h /  | }  /  /   / |  ヽ `r:、       丶 、   ′  ィ彡"
    /    ,」 `Y  /       !    ! \         \ヽハ
    〈  r‐┘r一' /           |  /ヽ、       ヽ }
      Vノ  jト、/               ! ム、 ヽ         j
    (   ノ  「こ==、、_         !h^〕  \         {
      ヽ / _,厶------=ニニ.,_____j !r'″    `ー--  ノ
      `ーr'  -======= = = =- `Y
        ゝ  ´ ̄      ̄`    ニヌ
         {_   ≠彡≠一 ニ==-、ト、
         L//∠ニ=≠r‐┬一¬___{こマ
       _,.斗 ァf´      |  |   〈~~~\メヘ
          〉 ! ||     ハ |     ヽ ,-‐`ー┐
       |  | !      ,' ヽ!  ヽ   V二ニスヽ
        |    !|      i  |  ヽ  ヽ   ヽヽ
         |   i ‖    |  !    ヽ   \  ヽ \

33 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 15:24:32.26

 [ 第八章 ]

「……くそっ! フォイエルバッハ将軍めっ!」
悪魔王サタンが送り込んだモンスター、フォイエルバッハ将軍の攻撃の前に、
少年探偵団のメンバーたちが次々と斃されてゆく……。
フォイエルバッハ将軍の阿修羅のように無数に並ぶ腕の先から、毒を含む糸が次々と吐き出されてゆく。
その糸に絡めとられた団員たちは、身動きがとれずもがき苦しみ、悲鳴とともにドス黒い血反吐を吐く。
……この住宅街は地獄絵図だった。
近隣の住民たちは将軍の糸に囚われて、電信柱や家屋の軒先に吊るされている。
フォイエルバッハ将軍と共にここに来たポンパドール夫人は、その住民たちの肛門にぎょう虫に卵を植え付けて回る。
「何と言う、何と言う非道!」
山下団長は歯噛みした。これほどの強敵を送り込むようになるとは、悪魔王サタンの世界征服計画は予想以上だった。
ドラえもんはショッカーが放ったネズミに仰天し、その場であっさり失神してもう使い物になら無い。

「団長、ここは一度、生き残った団員たちを全部呼び戻すべきです!」
出来杉は山下団長に訴えた。しずかちゃんも同調する。
「このままでは、分散した班ごとに個別撃破されてしまうわ! お願い早く決断して!」
そうこうしている間も、目の前で団員たちがフォイエルバッハ将軍の手にかかり、打ち倒されている。
各団員たちは自主判断でショッカーの群れを打ち倒すも、ボスたる将軍にはまるで歯が立たない。
だが、ジャイアンが孤軍奮闘して頑張っていた。さすがに彼は頼りになる。
バッドの先端に火を付け松明とし、フォイエルバッハ将軍の放つ毒糸を焼き払いながら将軍に向かって突進している。
その勇猛果敢な戦いぶりで崩れそうになる少年探偵団を殆んど一人で支えていた。

「……みんな! ジャイアンを援護するんだ! 早く!」
山下団長は退却ではなく、ここで乾坤一擲の勝負をかけることにした。
ジャイアンのあの勇気……仲間を救おうとたった一人で最前線に立ちはだかるその姿に、心が震えた。
山下団長もまた陣所から飛び出した。
狙撃銃でジャイアンを狙うショッカーを打ち倒すと、返す刀で乱戦の只中に飛び込む。
残りの団員たちも突撃を開始する。
おのおの武器を振り上げ、将軍を守るために集ったショッカーを次々と斃してゆく。

将軍の目の前にまで迫ったジャイアンが駆ける。
「とどめだ! 覚悟しろフォイエルバッハ将軍っ!」
ジャイアンは叫んだ。大きく振りかぶったバッドはフォイエルバッハ将軍の頭を性格に狙っている。
渾身の力を込めたその一撃が、フォイエルバッハ将軍の頭蓋骨を打ち砕こうと振り下ろされ……。
……フォイエルバッハ将軍の顔の口元が歪んだ。彼は笑っていた。

「まずいっ!」
その笑顔を見た出来杉くんは思わず叫んだ。だが、その声がジャイアンには届かない。
次の瞬間、フォイエルバッハ将軍の胸から発射された巨大な繭玉が、一瞬にしてジャイアンを包み込んだ。
それは数十メートルもの距離を飛び、どこかの民家の壁に張り付く。
繭玉の中でジャイアンはもがく声がする。初めは怒号……だがその声は徐々に悲鳴に変わってゆく……。

34 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 15:25:25.56
「はっはっはっはっ! 掛かったなジャイアン!」
フォイエルバッハ将軍は高笑い。それと同時にショッカーたちも大笑い。
勝利を確信したかのような、そんな笑い声が住宅街に響き渡った。
「き、貴様! ジャイアンに何をした!」
出来杉が怒鳴る。その声に気づいたフォイエルバッハ将軍は、その獰猛な目を出来杉に向けた。
「目障りだったジャイアンを斃せるんだ! ジャイアンが死ねば、お前らなんぞ烏合の衆だぞ!」
そう叫ぶと、今度は心底嬉しそうに笑ってみせた。
歯噛みする山下団長や出来杉くん、泣きそうな顔のしずかちゃんを睥睨し、嘲笑う。

「さ〜あ、どうするよ、少年探偵団の諸君! もう少しでジャイアンは全身に毒が回って、紫色に変色して死ぬぞ!」
どっ、と沸き立つショッカー軍団。それに対して一気に意気消沈する少年探偵団の面々たち。
繭玉の中のジャイアンの声が苦しそうな呻きに変わる。
ジャイアンが中で暴れて揺れていた繭玉も、今はジャイアンの衰弱とともに徐々に収まってゆく。
「こ、このままじゃ、ジャイアンが死んじゃう!」
「な、何とかしてくれ、団長! 出来杉!」
「ドラえもんは一体なにをしているんだ!」
ドラえもんはネズミ攻撃にやられ、機能停止状態に陥っていた。
システムダウンからの復旧は、最低でも24時間は掛かる。
「……もう駄目だ。」
団員たちは絶望し、次々と膝をつく。中には涙を流す団員すらいる。
夜の住宅街に、ショッカー軍団の歌う勝利の歌と、フォイエルバッハ将軍のけたたましい笑い声が響き渡る……。
少年探偵団は、負けてしまうのか!

……と、その瞬間であった。
ジャイアンを取り込んだ繭玉が、爆発音とともに吹き飛んだ。
突然の爆音に、悪の軍団たちが驚く。
少年探偵団の面子も状況が読めず、唖然としている。
爆発した巨大な繭玉は、その破片をメラメラと焼きながら崩れてゆく。
そしてその中には既にジャイアンの姿は無かった。
ポンパドール夫人が悲鳴を上げながら燃え上がってゆく。
空っぽの繭玉たちが焼き崩れ、消滅してゆく…。

「う、うぬうっ! 何者だ、貴様!」
フォイエルバッハ将軍は屋根の上の人影に向かって怒鳴りつけた。
その声に少年探偵団たちも反応し、その人影を見上げる。
月明かりに照らされたその人物……気絶しているジャイアンを両腕に抱えて仁王立ちをしている人物。
その姿を見て、少年探偵団たちは思わず唸った。
「のび太さん……」
しずかちゃんは、信じられない、そんな声でそう呟いた。
のび太は悪の軍団と少年探偵団の群がる車道を、その眼鏡をかけた目で冷ややかに見下ろしている。
表情は読めない……月明かりが照らしつける地獄絵図の中で、のび太だけただ一人、別世界の人物のようだ。

歯噛みするフォイエルバッハ将軍。驚きのあまり声を失う少年探偵団たち。
その全ての目線がのび太に向けられている。
その注目の中で、のび太は気絶しているジャイアンをそっと屋根の上に寝かせた。
表情を崩さないまま、のび太はもう一度修羅場を見下ろす。
そののび太の動きに敏感に反応したフォイエルバッハ将軍が身構えた瞬間だった。

……のび太の姿が掻き消えた。

35 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 16:50:36.84
「う、ぬうっ! おのれ何処だ!」
のび太を見失うフォイエルバッハ将軍がキョロキョロしている間に、
電柱や軒先にぶら下がった繭玉が次々と燃え落ちる。
同時に中に閉じ込められていた住民たちや団員が、そこから転げ出てくる。
「……な、何っ!」
驚愕するフォイエルバッハ将軍。
だが次の瞬間、その将軍の目の前にのび太が立っていた。
眼鏡の奥の、のび太の冷たい目が将軍に注がれる。
その冷徹とした視線に、将軍は激しい恐怖に襲われた。

「くそっ!」
そう叫んだ将軍は、胸から巨大な繭玉を発射する。繭玉は瞬く間にのび太を包み込み、その姿を飲み込んだ。
「はっはっはっはっ! 口ほどにも無いわ! 驚かせおって、大したことないではない……」
フォイエルバッハ将軍がそのセリフを言い終わる前に、ケリが付いていた。
繭玉は破られ、そこから伸びたのび太の逞しい腕が、フォイエルバッハの胴体を真っ二つに切り裂いていたのだ。
同時に繭玉は燃え上がり、その中からのび太の姿が現れる。

信じられない、と言った表情でのび太を見つめるフォイエルバッハ将軍。
その将軍に目もくれず、のび太はただ一言言った。
「うぜえんだよ、このクズ……」
それがフォイエルバッハ将軍が生涯最後に耳にした言葉だった。
聞き終わると同時に将軍の魔力は解け、小さな一匹の蜘蛛となり、燃え上がった。
こうしてフォイエルバッハ将軍は、地上から永久に消滅した……。

36 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 16:52:53.53
                /イ勿 ̄}三三三>、ヽ
              /イヾ伝ソノ´ ̄ ̄ ̄``ヽ>ヽ
            /イ三イ ̄´|  ヽ ヽ | ヽヽ ヾ、`ヾ
.           /イ三イ/  | .|   ヽ ヽト、 ト ヽ ヽ ヽ
.           ,'イ三イ/ | .l .!    ト |ハ |__| } ヽ ヽ
           , イ/  |  ,  | {    }斗七} | _| }  }、ノ
           | ' |   l ハ  {、   1ィ,ィzぇ7>/ .i } ソ
           | i '   | { ィ、{ ヽ  / ィ孑少 / , } /〈
         , | |  .レキィzぇx ヽソ   ̄ イ ./ ソ  {
            }从  {∠イ少´  }' '    /./  } l |
        /, ヽ ヽ_   `ヽ   _, ,,-‐  }/  /  l |
        '/ //ヽ、 }ヽ ` \        /  .{   l |
.         // //  | }ソ} , --、 ヽ__/ |  ハ  .| |
        // //   .| } /     ヽ ヽ    {   {ハ l !
      // //  / .| }'       ∨ ヽヽ  ヽ | ̄`ヽ ヽ
    // //  / .//|       }ト  }ヽ  ,r',{ ,  \  \
  // //  ./ .// ll       |ハ }    ヾ ヽ   ヽ  ヽ
//  .//  / // ハ         } レ'    _   `` ‐-、ヽ  \
/   //    ////       レ      ` ヽ、    ヽ\  ヽ
.    /     // //∧     /          ヽ     ヽ\ハ
   /     //   //∧     ,'    _ -‐  ̄ ̄  ̄ ̄  -'ヽ、ヽ
.  /     //     //ハ     l ⊂二ィ    ィ---、,--- _     ヽ
 /  /    //  | |///.}     , ,r‐_´    /    ,'    `ヽ   /
./  /  /  /   .| |////    {/ノ/7  ./     /       , イ ̄|´ }
'  /  /  /    | |////}    ヽ/"f / | |   /ヽ、_, イ  ./ }  !
 /  /  /  /  | ∨///}      |`トLイ_j - '    /  //  / /   }
./  /  /  /   .|  .∨/}      |        /  //  / /   /
l  /  /     l l  /  {     }       ,   |   // .   /   '
' ./  ,  {   } ´    |     |    /    | . //  /     /
./   .|   | /       l      }          |/' / イ     /
{     |   |/         l     l   /      |  / /    ´
!     |  '          l     .l  ./      | / /  /
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    '        ヽ   l    .' '       ヽ { /

37 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 16:53:59.85

 [ 第九章 ]

「……ねえ、のび太くん。」
茉莉子先生は、ベッドの中でのび太に抱きついた。
いつの間にか鍛錬された、逞しいのび太の体へ、茉莉子先生の手足が絡みつく。
のび太は無言で天井を見上げている。眼鏡で隠されたその表情は見えない。
薄暗い照明の中で、のび太はただ黙っているだけ。
茉莉子先生は、太ももをのび太のペニスにこすり付けた。
巨大なペニスは、先ほど茉莉子を貫いていた時と違い、今は静かに休息のときを迎えている。
その巨大なペニスの感触を、茉莉子は内腿の素肌で感じ取った。
のび太の陰部の剛毛が、茉莉子の滑らかな素肌をチクチクと刺激する。

「ねえ、のび太くん。私たち、もう引き返せないのよ……」
茉莉子は囁く。
悪魔王サタンへの反抗…昨日の夜の、のび太の活躍はまさしく悪魔王サタンへの裏切り行為そのものだ。
のび太も薄々と感じ取っているに違いない。彼女が悪魔王サタンの手の者である、ということを。
のび太の横顔は、相変わらず静かなままであった。
先ほど、茉莉子の肉体を虐めたときの、あの猛々しさは今は無い。
茉莉子の愛撫に身を任せながら、のび太はただ黙っていた……。

……昨日の夜、のび太は悪魔王サタン配下の四天王の一人、フォイエルバッハ将軍を瞬殺してみせた。
少年探偵団を救い、ジャイアンを救い、ドラえもんを救出したのだ。
あと一歩で全滅というところまで追いつめたにも関わらず、のび太一人の活躍でひっくり返ってしまったのだ。
悪魔王サタンの配下のモンスターたちの中でも、最強クラスであったフォイエルバッハ将軍。
それはいとも簡単に葬り去ってしまうとは。茉莉子は、のび太のその本性に、慄然とした。

昨日ののび太の行動は、もはや完全に悪魔王サタンへの敵対行為だ。
それは同時に、のび太の中に眠る魔性を覚醒させて悪魔王サタンの配下に導く役目を負った茉莉子のミスでもある。
おそらく悪魔王サタンは、茉莉子の事を許しはしまい。
少年探偵団の中でも出色の戦闘能力を持つジャイアンなど問題にしないほどの強さ。
ドラえもんの助けなど必要としないどころか、己一人の力で最強クラスの敵を撃滅してのける凄まじさ。
……のび太は変わった。
それは茉莉子の想像以上に。もはや茉莉子がコントロールすることなど、絶対に無理。
むしろ茉莉子の方が、のび太に翻弄され、のび太に惹きつけられている。
茉莉子は、のび太の横顔を見た。相変わらず無言。一体何を考えているのか、茉莉子にすら読めない。

(もしかしたら、私は、起こしてはいけないとてつもないものを目覚めさせてしまったのではないか?)
のび太の心の奥に、茉莉子すら見通すことが出来ない漆黒の闇が存在する。
それはかつて悪魔王サタンの中に茉莉子が見たものと同じだ。
その無限無窮の闇の奥には、おそらく普通の人間では想像も付かないような魔性がとぐろを巻いているのだ。
決して開けてはならないパンドラの箱……その奥に希望すらない、圧倒的な虚無が。

……おそらく、あのドラえもんはのび太の魔性を封印する目的で送られてきたのだろう。
未来の世界からの、現在の世界に対する対抗処置がこれだったのだ。
なら、のび太そのものを誕生させなければよかったのではないか?
なら、のび太をどこかで殺してしまえばよかったのではないか?
のび太を歴史から完全に消去すれば、そもそもこのような魔物が目覚めることなど、無かったはずだ。

……だが、それはできなかったのだろう。未来の世界の高度なテクノロジーを持ってしても。
その理由は分からない。ただ、茉莉子は漠然と察している。
のび太と、それに加え悪魔王サタンの中に潜むのは、人類の原罪のようなもの。
それはたといのび太を殺しても、その原罪自体は決して消え去ることはない。
結局、未来の世界の人間たちは、対症療法を選んだのだろう。それがドラえもんなのだ。
ドラえもんという”装置”を送り込んで、のび太の魔性を眠らせておくことが、彼らに出来る限界だったのだ。

38 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 16:55:31.46
急激に、茉莉子の心が揺れた。
今、茉莉子が唯一頼れるのは、ここにいるのび太だけなのだ。
そう、もう茉莉子は悪魔王サタンの下には戻れなくなってしまった。
昨夜の、のび太のあの行動によって。
そののび太は、おそらく悪魔王サタンに匹敵しうる恐るべき存在そのものだ。
それは決して目覚めさせてはならないもの。
そして茉莉子が、本気で愛してしまった男……。

「……のび太くん、もう一度、抱いてくれる?」
茉莉子はのび太に縋りついた。
自分の心に去来する喩えようもない孤独感から逃れたかった。
のび太の愛撫が欲しい、のび太の荒々しい愛撫で自分を滅茶苦茶にしてほしい。
茉莉子はのび太に跨ると、のび太に激しくキスをした。のび太はそれを黙って受ける。
そのキスは徐々にのび太の分厚い胸へ、見事に腹筋の割れた腹へ、そして巨大なペニスへとたどり着く。
いまだ眠ったままのその巨大なペニスを、茉莉子は口に含む。
唇と舌を使ってのび太を刺激し、のび太の欲情を促す。
茉莉子は夢中でしゃぶった。のび太のペニスを慈しむように頬ずりし、キスをし、舐める。
徐々に硬度を帯び、熱くなってゆくのび太のペニス…そのペニスをフェラしながら茉莉子は涙を流し始めた……。

……のび太は茉莉子の全てを見抜いていた。
茉莉子が、おそらく悪魔王サタンの送り込んだ女であることは予想が付いていた。
悪魔王サタンが、この茉莉子を使ってのび太を篭絡しようとしていたのだろう。
少年探偵団を潰すため、もしくはのび太自身をダークサイドへ引き込むため。
だが、茉莉子がどこの女であるかなど、今ののび太にとってはどうでもよいことであった。
確かにのび太は、茉莉子によって覚醒した。
本来、自分の中に眠っていた魔獣が目覚めたのだ。
本当の自分を見出した気持ち……それは最高であった。素晴らしいものであった。
……そのことは、今のび太のペニスを咥え込んで喘いでいる茉莉子先生に感謝せねばなるまい。
だから今、感謝と慈しみを持って茉莉子先生の子宮の中で己の巨根を暴れさせてやっているのだ。
だが、もう俺は誰のものでもないのだ。俺は俺だけのもの。俺の人生は俺自身が切り開くのだ。
悪魔王サタンだろうと、少年探偵団だろうと関係ないのだ。
俺の前に立ちはだかるものは、全てが敵だ。全ては俺が利用し、俺が奪い、俺が打ち倒す。
俺はたった一人で戦える。恐怖など微塵も感じない。俺は強い……のび太は笑った。

今、のび太の下で組み敷かれている茉莉子先生が幾度目かの絶頂に達し、激しく痙攣している。
のび太は茉莉子先生の両脚をさらに押し広げ、絶頂感の中であえぐ茉莉子先生のヴァギナをさらに抉り上げる。
茉莉子先生のあえぎは、もはや悲鳴だった。華奢な肉体はのび太の筋肉の中でバラバラになりそうだ。
だが茉莉子先生の表情には喜悦が溢れかえっていた。
涙を流す美人教師のその表情は、一人の男を愛する女のそれであった。
徐々に高まってゆく快感を確かめ、それをコントロールしながら射精を促す。
ペニスに走る疼き、亀頭に伝わる快楽の痺れ、前立腺が躍動し、陰嚢に満ちた精液が出口を求める。
のび太は軽く唸った。その声も茉莉子のあえぎの中で掻き消える。
上り詰めてゆく快感の波を感じ取りながら、射精のタイミングを見定める。

そして数分後、遂に射精に達したのび太……尿道を伝う大量の精液の感触がたまらない。
その精液は、のび太の巨大なペニスから勢いよく迸り出て、茉莉子の膣の中に吐き出された。
茉莉子の膣内は、のび太の精液で溢れかえり、入りきらなかったそれは茉莉子の膣から滲み出る……。

39 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 16:56:27.90
「……私にはもう、のび太くんしかいないの、わかっているでしょ?」
激しい情事の後、まどろんでいたのび太に、茉莉子先生が身を寄せた。
不安げな、まるで少女のように無力な女の、その細い肩がのび太の胸に圧し掛かる。
のび太は仰向けのまま、煙草の煙を天井に向かって吐いた。
心地よい快楽の余韻。セックスの後の一服は、確かに素晴らしい。
「わかってますよ先生。ボクも先生しかいませんから……」
のび太は淡々とそのセリフを吐いた。
茉莉子先生の表情が動いたのが分かる。見ないでもそれが分かった。
その言葉で、茉莉子先生の心が大きく揺さぶられることなど、のび太には計算ずくだった。
のび太は煙草をくわえながら、茉莉子先生の肩に手を添えた。
そのままその手で首筋を、頬を、さらに唇を軽く愛撫する。
栗色の長い髪の毛から、汗の匂いに混じって女のフェロモンの匂いがする。
のび太はその匂いを味わうように、髪の毛の中に鼻先を埋めて息を吸った。
メスの匂いは、やはりたまらない。

「……しずかちゃんは?」
唐突に茉莉子先生は呟いた。その抑制の効いた囁き声の中に、確かな嫉妬が混じっているのをのび太は察した。
男子生徒たちの憧れの美人教師が、ションベン臭い女子生徒に対し嫉妬心を燃やしているのだ……。
のび太は思わずクスッと笑った。
「おかしい? のび太くん」
茉莉子先生は再び呟く。のび太が誤魔化している、と思ったのだろうか?
別に構わない。嫉妬と焦燥の中でこそ、女は美しく燃え上がるんだ。
「俺はね、先生。先生と何処までも突っ走るつもりですよ……最後まで」
のび太はそう言い、茉莉子先生の汗ばんだ脇を探り、豊満な乳房を撫でた……。

茉莉子先生の目から涙が流れているのが分かった。
その涙が頬を伝い落ち、のび太の胸に落ちた。
のび太は、天井へと立ち昇る煙草の煙を見つめた。

完全に冷え切った、ひたすら暗いその双眸で……。

40 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 18:20:28.69
==≧=-三三 ヽ        \ヾ\
 ̄ ̄ ̄ヽ.三三三 ∧        \≧ミ、                    _r― 、,.- 、-、._
      \三三ニ∧          ヽ/∧ヽ           _,. =≦_ヒ二{爻ソ<≧ミ、
_____≧=三ニ ∧         V/∧∧         /,. -     ` ≪、`ヽ:::>:∧》、
 ̄ ̄二≧三三三三三∧          V/∧∧      // / /    i`≪::::::::::∧》
=≦三三三三三三三三::ヽ   ,-,     V/∧∧   // // / /   i |  `≪::::::::ハ
,.ニニニニニニニ三三三三ヽ/ /_      ヽ=∧i|  // / ./// / /     / / i i  《::::::::}}
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≦彡'´   -=≦三三三三三冫ヘ_}  ノ      八ニ∧  ! | N爪八 ! / /イ ≧=ト/r=/∠_ |
     ,〃´ ̄_ニ≧=―/         /ニ三三ヽ 冫ヽ斗=ミ、ヘ// 斗示刈 八V∧_,彳
        '´     /             /ニニ二二./ /八//ノ  / ^宀^// //介∧ |
              /            /三三三/ >――\  `rァ‐、    // /// }}∧:|
              , '            /ニ三三/ /      、ヽ ヽ }  // // {{ くハ∧!
          , '              /| >'´ /            } }>=≦´, //|  |   |   |
          ,.'                 / |/ //   iし      // !  / //、.!  |  |   !
         ,.'    u        /   V/     }} ,. -‐  //   /イ / :| |  Y |  从 .人
       , '             /    、     ノ/   //      |/  | |   ! |   ヽ \
     /     n        /!    }ハ  ,. イ´   / ///     ,||  | !  |八     \ \
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   ,'   n    ||     /    `ヽ _ /' ´      {/ {{  : :r;: :  }  !   i   |  ヽ \     \ `ー- 、
    i   }}   ,リ      /                   人 ヽ  ゙ ´  ノ      !  !    |  | \     \ ̄`ヽ
    |   i!   /     / (      _   u       `<}}   ´      八 /    !  | | \     \
 c  !   }}   し'   ノ  }}    (   }             U   、      : _r'  !    /  ハ !  \    ハ
<__八`ヽh}   _,.  '´   U     _)/     _,. '´       > ┬<´   !   /  /  !:|    ヽ  ハ|
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 ̄    | / / | U  \ }}   }しヽjノ-≦´                  \         ` 、
     ∧/`ヽ!     U    }{  ヽ                          `  、        ` 、
    (/ ∧  }}   i     ノ{   :'.                          `  、       ` ー---- 、
     /  ヽU   し    u !   '.                                `  、.         <ヽ
   o    ハ         i!     '.                                `ヽ      、ヽ.\}
          `、    u    }!     :'.                                  ヽ  〈´\\\)
          、       (/     、                                    \ ヽ \〉´


41 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 18:22:08.89

 [ 第十章 ]

……人気の無い倉庫の床に、次元大介が倒れていた。
顎鬚を蓄えたそのニヒルな面は、既に完全に打ち砕かれ原型をとどめていない。
引き千切られた右腕が、数メートル先のコンクリートの床に転がっている。
その右手には、全ての弾丸を撃ちつくしたS&W M19コンバットマグナムが握られたまま。
しかも、その人差し指は、トリガーに掛かったまま。
次元大介という男の、死に臨んだその瞬間に見せた最後の男の矜持がそこにあった……。

一方、深手を負った石川五ェ門が立ち上がった。普段は寡黙な彼にしては珍しく、感情を剥き出しにしている。
「おのれ……よくも次元を!」
五ェ門は刃毀れした斬鉄剣を握りなおした。
構えは正眼。捨て身の覚悟でのび太を打ち倒す悲壮な覚悟がそこに見える。

……のび太は、倉庫のど真ん中に立っている。
峰不二子を抱き寄せ、その長い髪を撫でた。
不二子は俯きながら、それでものび太の胸に身を寄せる。
のび太は不二子の顎の先に指を添え、顔を向けさせる。そのまま五ェ門の方を見ながら不二子と唇を重ねた。
そののび太の目は、明らかに笑っていた。ルパンが見たら、これをどう思うだろうか?
……いや、五ェ門という男もまた、この峰不二子に少なからず魅かれていたいたのだ。
それは決して語られることのない密かな思い。
だが、のび太はそれを完全に見抜いている。
丸眼鏡の奥の、嘲笑の色が浮かぶその瞳は、そう物語っていた。

のび太に抱きしめられた不二子は、のび太のキスに酔いしれている。
あの勝気で奔放な女が、まるで初恋に身を焦がす乙女のようにのび太に従順に身を委ねている。
表情はどこか悲しげな色があった。だがそれも、これから死に行くルパン一党たちへの餞なのだろう。
そう、次元を背後から撃ったのは、この不二子なのだ。
迷い無く、一切の躊躇なく、次元に向けて平然と引き金を引いてみせたのだ。
今までの裏切りとはわけが違う。既に不二子はルパン一党を完全に切り捨てていた。

(ルパン……ここに来るな! これはのび太の罠だ)
ルパンは今頃、この倉庫に向かって金塊を満載したトラックを走らせているはずだ。
そしてここにたどり着けば、間違いなくルパンは死ぬ。
この眼鏡の青年、野比のび太という男ならそれは可能だ。
しかも、たった一人で。小賢しいトラップなど無く、真正面から己の力のみで。
ここでのび太を斃さねばならない。この裏切り者、峰不二子ともども……。

「……なんだ貴様、妬いているのか?」
のび太は五ェ門に言い放った。その表情はにやついている。五ェ門の焦燥を完全に見抜いている。
のび太はここでルパン一党を全滅させ、その全てを奪い去るつもりなのだ。
この倉庫の地下の秘密保管庫にある、ルパン一党が長年に渡って盗んできた宝物全てを。
それを探り、のび太に漏らしたのは不二子だ。
のび太の腕の中で、うっとりと酔いしれた顔の不二子。
……信じられない、あの女が一人の男に蕩けているのだ。

42 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 18:27:16.99
のび太の手が不二子の腰をさするたびに、不二子の表情はうれしそうに歪む。
その優しげな愛撫に、この希代の悪女が完全に篭絡されていた。
……五ェ門の中の殺意が一気に集約し、凝固した。
裏切りへの憤り、死した次元への恨み、女への嫉妬、ルパンのため……そんな理由はどうでもよかった。
これは己の戦いだ。己の全てをかけての戦いだ。
この野比のび太という凄まじい悪党を斬鉄剣の錆びとせねばならない!

その斬鉄剣の切っ先が、港の灯台の照明で一瞬ぎらついた。
距離は遠い。のび太も、不二子もまた銃を持っている。
不二子の銃の腕はともかく、こののび太はわからない。
おそらくは次元に匹敵する、もしかしたら上回る腕の持ち主であるかもしれない。

……一方、のび太は溜め息を付いた。やれやれ、という村上春樹風の溜め息だ。
そして苦笑いしてみせた。こんな下らない勝負に付き合うなんて、俺も大した暇人だな、という、そんな感じに。
のび太は不二子の腰に廻した手を外すと、数歩脇に置いてあるバッグを開く。

今が絶好のチャンスであった。
この瞬間に五ェ門は一気に踏み込み、のび太を切り払えばよかったのだ。
だが五ェ門は、あえてそうしなかった。
あくまでのび太とは、きっちりと決着をつけねばなるまい、そう五ェ門は思ってしまった。
おそらくそれすら、のび太は読んでいたのだろう。
まるで無防備に背中をさらしてしゃがみ、バッグの中をゴソゴソと探っていた。

そして、のび太が取り出したのは、一本の日本刀であった。
……鬼丸国綱。
かつて皇居宮内庁御物倉庫に厳重保管されていたそれを、ルパン一党が散々の苦労の末に盗み出したものだ。
皇宮警察部隊との激しい戦闘を繰り広げ、数多くの死線をくぐり抜けて盗み出せたお宝中のお宝。
それが今、のび太の手に握られている。
おそらく不二子が渡したものだろう。
五ェ門の中で、何かが弾けた。

「不二子ォーッ!」
憤りは、もはや抑えきれずに叫びとなった。その叫びは、空虚な倉庫に響き渡りこだまする。
今までの五ェ門が発した事のない、心の奥底からの叫びだった。
不二子はビクッ!と体を震わせた。
五ェ門の視線を避けるように、顔を横に向ける。
五ェ門は尚も睨み続けた。炎が吹き出しているような、凄まじい目で。

「何だ、女の嫉妬で狂ったのか? このムッツリスケベ」
のび太の声は笑っていた。明らかに五ェ門を挑発している。
ルパンの到着までの時間はまだある。その時間つぶしに五ェ門で遊んでいるのだ。
「女を怒鳴りつけても、しょうがないだろう?」
のび太は笑いながら鬼丸国綱を抜き払った。
見事に鍛え上げられた剛剣。
ヌラリと青光りするその刀身は、魔剣と語られるに相応しい威容だ。
のび太はそれを気だるそうに構えた。
剣術も居合いもまるで知らぬのだろう、その構えは適当で、その場で思いついたかのようだ。

43 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 18:30:00.08
のび太の笑顔……石川五ェ門など、虫けら同然と見なしているような笑い。
だが同時に五ェ門は見てしまった。そののび太の笑顔の中にある、眼鏡の奥の瞳を。
そこに広がる無限の暗黒を。漆黒の闇しか存在しない、果てしない虚無を……。
気づいたときには、既に五ェ門は踏み出していた。
チェスト! と大音声の叫びが、倉庫の中に響き渡る。
膂力に全てを込め、のび太を鬼丸国綱ごと真っ二つに切り裂く、その気合いだ。
数メートルもの距離が、瞬きする間も無く詰められ、斬鉄剣の刀身がギラリと光り……。

……次の瞬間、石川五ェ門の胴体は上半身と下半身に分断されていた。
上半身は勢い余って宙を舞い、のび太の後方数メートルの場所にドサリと落ちる。
腰より下は、その場で一瞬動きを止め、その後力なく崩れる。
石川五ェ門が生涯最後に見た映像は、こちらを振り返ったのび太の目であった。
全く温度が無い、冷たく冷え切った目。
薄れゆく意識の中で、その瞳の冷たさが、石川五ェ門を震わせた。
「……寒い。」
それがルパン一党の剣客、石川五ェ門の生涯最後の言葉だった……。

44 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 18:31:01.29
        /  ヽ  \ \  \\   ヽ    ヽ ヽ
          ′  ヽ ヽ \\ヽ__\\  l     l  i
        | |   |\ヽノ \ヽヽヽ ̄ヽ ̄ i ̄   |  l
        | |   | / \  ヽヽ ィ〒ミzV  ,   ! 、 !
        | |   lイ__z三ミ \ ヽ   {イ::::.}ヾ } /  } )ヽヽ
        |  ,  ヽヽ八ノ:::l`  \ヽ ゝ='′ / /  i レ ハ ヽ
         l ! 、  l、\\ソ    ヽ////イ   ハ{ i ヽ
       /ハ ヽ  ヽ///          〃l    ハ 丶
         レ  l ヽ ヽ\    `        l     /     l
         { l \ ヽ ゝ   r ニ二>  /!   /  i _l 、 
         { ハ ヽ  N `ヽ     /  l   ∧ /    \
         { ハ ハ  ハ   ` ー く    l / /       ヽ
         { l Vハ  l \  i  丶   l // /        ',
            V  Vハ ├─‐一 ´〃 ',  {/ノ ′        l
             {   /ヽヽ   `ー〃   〃'  {             }
               /   ヽヽ   {{ ヽ /〃    l           }
               /   i ヽ、   {{  〃     {        / }
           ′   、       {{ 〃      {        / ,′
              i     }   _r‐くrユ -   ′      / ,′
           ,′  ノ   ー‐イ/   /⌒/         / ∧
              i  /         /   /   /         /  l l
             , /         ,′/     /       /  / ヽ
            / ,′         {/      ,′       /  / l ',
            / !       /        l         ィ   i  ハ l
        /  {    , '´     、_ へ,′     イ」  ,′ ハ }
        /  ゝ -‐ ´        人    /      /´   i   } V


45 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 19:35:39.83

 [ 第十一章 ]

「……ウソだろ。 なあ、ウソだと言ってくれよ、不二子ちゃん!」
銃弾が打ち込まれた胸と腹から、血が溢れ出てドクドクと流れ去ってゆく。
ホローポイント弾であったのだろう、銃弾はルパンの体内で砕け、破片が内臓をズタズタに引き裂いていた。
おそらく腹腔はそれ以上の内出血が起こり、その血で満ちていることだろう。
信じられない、という面持ちでルパンは不二子の方を見上げた。
……ルパンに向けて、銃を構える不二子。
その背後には、眼鏡をかけた一人の青年が、薄ら笑いを浮かべてこちらを見ている。
「がふっ!」
ルパンは跪き、口から大量の血を吐いた。意識が徐々に遠退いてゆくのが分かる。
視界は既に朦朧とし、倉庫の天井から照りつける光の中で、あのグラマーな不二子の姿が揺らぐ。
不二子は泣いているように見えた。そうであって欲しかった。
だが、ルパンにピタリと銃口を向ける不二子の口元は、笑っているように見えた。
真っ赤なルージュが塗られた、ふくよかでセクシーな唇。
その唇の端が、頬に向かって吊りあがっていた。
「悪いわね、ルパン。 これが真実なの…」
ルパンに向かって不二子はそう言い、言い終わると同時に引き金を引いた。
正確に放たれたその銃弾はルパンの眉間を貫き、脳をグチャグチャに砕いて後頭部を抜けた。
見開かれたルパンの目が、それでもなお不二子を信じようとこちらを見つめていた。目の端に涙が溢れている。
その涙が目からこぼれ出た瞬間、ルパンの上体は崩れ、コンクリートの床の上にドサリと倒れた。
希代の怪盗・ルパン三世はこうして死に、伝説となった……。

……終わった。これで全てが終わったのだ。
ルパン一党の女怪盗として、日のあたらない道を歩み続けた日々がこれで終わったのだ。
目の前に転がるこのルパンなる男の情婦としての、屈辱と悔恨の日々が。
これで私は自由だ。過去のしがらみは全て断ち切ったのだ。己自身の手で。
そう、これからは、愛するのび太との人生が始まる。

不二子は銃を下ろした。それと同時に目から涙が溢れ出た。
だがそれは、ルパンの死への悲しみではなかった。
全てを終わらせ、忌まわしい過去を終わらせた女の達成感。
愛するのび太のために尽くせた、女の喜びがそこにあった。
不二子の背後から、パチパチパチ、と拍手の音がした。
その音に我に返った不二子は、涙を拭うのを忘れ、笑顔で振り返る……そこに、のび太が居た。
彼はこちらを笑顔で見つめていた。初めて出会ったあのときと同じ、突き抜けるような笑顔で。
その笑顔のまま、のび太は不二子の方へ歩み寄ってくる。

「よくやった不二子。これで君は自由だよ」
のび太は笑顔でそう言う。
この私の過去を全て知り、その上でこの私を受け入れてくれた男。
この堕落し、汚れきった私に、全く新しい人生と新しい愛を与えてくれた、最高の男。
不二子はのび太に駆け寄った。そのままのび太の胸に飛び込んだ。
のび太はその不二子の体を強く抱きしめた。力強い抱擁だった。
「ありがとう、愛してるわのび太さん!」
不二子は泣きじゃくりながら何度もそう叫んだ……。

46 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 19:38:17.60
……ドンッ! という一発の銃声がした。鈍い銃声であった。
それと同時に不二子の腹に衝撃が走る。
周囲の空気が一瞬、全て停止したかに思えた。
その刹那、再びドンッ! という鈍い銃声が響く。
同時に不二子の背中が裂け、そこから血飛沫が飛び、床に散った。
事態を悟るのに、不二子は時間が掛かった。
それでも自分が撃たれたのだ、という現実を受け入れるのを、どこかで躊躇している。

少し遅れて激痛が不二子を襲った。
おそらく脊椎が銃弾で砕かれたのだろう、下半身に感覚がない。
慌ててのび太に縋りつく不二子だが、のび太はもう抱きとめてくれなかった。
そのまま腕でのび太の肩にすがり付こうとする。
だが、のび太はそれでももう、抱きしめてくれなかった。
のび太にもたれかかるようにして、不二子は崩れた。そのままのび太の足元に倒れる。

「……何で、一体どうして?」
不二子は床を濡らす己の血を見た。
自分の腹に大きな銃創が開き、そこから大量の血がなおも流れ出てくる。
その大量の血を見て、不二子はようやく我に返った。
私は撃たれたのだ。いまここで――のび太に。

震えながら不二子はのび太の顔を見上げた。
のび太の、その端正で逞しい眼鏡の顔は、こちらを向いていなかった。全く表情の無いその顔……。
目の前で自分を愛してくれた女が死ぬというのに、その顔には感情一つ浮かんでいない。
眼鏡は照明が反射しており、その奥の瞳はうかがえない。
だが、いまや不二子は、その瞳がどのような色をしているか、分かった。

おそらくは漆黒……初めて出会ったときに見た、危険な男の持つあの虚無の闇。
女を狂わせ、女を破滅させる危険な輝きそれでも女はこの瞳を持つ男を愛さずにはいられない。

「……どうして?」
その声は震えていた。尚も血が流れ続けている。
それはあたかも生命がこの体から抜け出ていくような、そんな感じだった。
あれほど執着した己の生命や若さ、美貌が、今は脆くも崩れ去ろうとしている。
死にたくない。生きてのび太と一緒に人生を過ごしたい。
この後に及んで、不二子は本気でそう思っていた。

「……私、あなたの事、本気で愛しているのよ。」
不二子は力を振り絞ってそう言った。言ったと同時に口から血が溢れ出た。
それでもなお、自分がのび太を愛していることに驚きを感じながら。

すると、のび太が不二子の方を見た。
そこには微笑みが浮かんでいた。少し悲しそうな、だがどこか取り繕ったような、そんな笑顔だった。
そしてのび太は言った。

「ボクも愛してますよ、不二子さん。」

消えゆく意識の中で、不二子はその言葉を喜びとともに受け取った。
それがウソであることなど分かっている。だが、のび太のその言葉を聞いた瞬間、己の膣が潤むのを感じた。
それが峰不二子の生涯最後の記憶となった。
裏切られてもなお愛するものを信じきったルパン三世。
それと同じく不二子もまた、のび太への愛に縋りついたまま死んでいった。
だが、不二子がそのことに気づくことは無かった。
のび太を想ったまま、遂にルパンの事など思い出すことなどなく不二子は絶命した……。

47 名前:名無しちゃん…電波届いた?:2011/06/01(水) 19:43:09.72
       |                      ┌┐   /:イ: /  \{  ゝ:!  〈: : : : : : ;ゝ ___/\___  
     ─┤               ┌──┘└┐|/ ':イ     ソ'⌒   ヽ: : : : : :! }   //\\   〉
       |/⌒ヽ           └──┐┌┘  |: ハ /ニゝ   r==、  ∨^∨:i|//二二\\  |
     /|   ノ      /         -─┘ |    |/ ヽ r=、   __""  〈ハ} / }(// 二二ヽ\) |
             つ  / /         / -―┐ l         ,  ´ /_-― ヽ  ソ' |  ( (__) ) |
        _r爪\ ____           | { __| |        ヽ" X   ,. -} /i从ゝ !  /`) ┬┬'´  |
    ,ニ/⌒/⌒ヽ <_:二 ヽr―ァ  \ __ |        `  丶∠_-ニ-―ュ_ | / 「匚  コ  |
   / /:〃〃:イ:ハ : ト、: : \: \ト /⌒ヽ    └┘   ┌┐◎ _ ィ7^ハ   /_ ヽ´|(,イ |/イ ト\ |
  /  /:〃'/: / || !|:| |ト、:ヽ '; ̄`vへ: | : ト、__  ┌┐┌┘└┐イ 〃 / ヽイ'´   ∨ !. |├ 匚 コ-' ./
    {:.川:K/\l! 从}┼十 N ̄:癶._人ヽ ヾ:<.   | | └┐┌┘ } /_/  /    | |  しr‐、トイ  /
  r彳乂川 /⌒   ⌒ ヽノ |///ト、ハ: \: ヽ)  | |. r┘└┐/   r</    /ノ   \  | || /   !
   |// イ.:l { ト}   ト:}  V Z_ / ハ :ヾミ:ニ<   | | { (} 「´/ r┐/⌒ \   /'     \○○-―┘
   { {/ y' : . ¨     -'   ノ rか∧ \\`  ̄丶, └┘ '┬< /匚 コ┐   \〃 
    ヽ ト   ´__   : : : ノ'シ'ヽ: \:_\Y   }W{ィ  人.. /  ┘D ヽ\   ノ!
   /\_\ (   ヽ   イ辷:-‐ミヽ:┬ヘ)  }Y 癶{ '  ∨ (_(ゝ/)_)ヽ)/} | 
  「 ┼  L ゝー┬r ' ´ //    Vリ      v/  V   〃 /  ̄ r┐   ┌‐ 〉    \\
  l └┐  ! {   ヽ二ニ´く {/   ヽ      _}__/___/(/   匚 コ┐ .! !.    \\
  |    よ ||\{ /    ヽ{      ,  _ ⊥-―<_ ⌒   / ┘D ヽ. | |  \ / 〉\\\
  |    っ||  ̄!Y   i    ト  /  ト<    (´_      } (_(ゝ/)_) ! l/ \/ /、
  l  |/  | v ノ ハ   V  { ソ   」_  ヽ       }    /-―孑 rイ.  |  /\_/ 、\
  |  'ー‐  l  }   ∧  ヽ r-―=='´  !     i l  ノ /./ ハ }` ー┤ } > .|_|ヘ \
  L_!!__/  ヽ∠⊥> 、 V      |    l | ーイノイ .リ   } ノ ,ゝ ̄   ヽ〉.、\
    ヽ/       |   |  \ L___人    リ    ∧.     ∧ W      /\ \




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